今年のクリスマスはユニークで忘れえぬクリスマスとなった。
1つが、初めて路上でクリスマスキャロルをしたこと。
楽器もないただサンタの赤い帽子をかぶって皆で合唱。世田谷の某所の街角でのささやかな合唱。子供達とその友人青年諸君も大勢ボランティアで集まって素朴な合唱団を構成、夜空の下で謳ってきた。皆さん気持ちの良い若者たち。最初は気恥ずかしかったが次第に慣れ実に気持ちよかった。
往来する通行人の中には興味を持って話しかけてくる方や、中には飛び入りで一緒に歌ってくださった7歳の少女や80歳のオバアサンもいらして胸の中が熱くなってしまった。歌っていいものである。少女もオバアサンの表情もとっても嬉しそうであった。
もう1つが、不思議なクリスマスツリー。おそらく日本で唯一のセントラルバンクツリーである。職場近くの思いがけない、忘れえぬはっとするくらい美しい光景。それがこれ。なんと日本銀行の前である。そこには忽然と静かに美しい青色のイルミネーションの光景が現れていた。
昨晩のイブは家族と下北沢で過ごしたので、クリスマスは家でのんびり過ごそうと、帰路を急ぐ。ワインは買ってあるし、ケーキだけを買って早めにかえろうと会社の界隈を歩いていたら、そこでこの不思議な光景にばったり出会う。そしてはまってしまった。
なんと、この中央銀行前のクリスマスツリーは粋な仕掛けがあった。人間発電で点灯するしかけ。ツリーの周りにぐるりと発電台が敷設してあって、通行人はその板を踏みつけて自家発電する。するとそこで発生した電気がクリスマスツリーを点灯させる。徒然人も少し参加。見事に発電努力に比例して綺麗な光りの演出が現れる。なんとも「心憎いエコ」な仕掛けではある。
こういった思いがけない驚きや感動ってまんざらでもない。予想していなかった風景だけに驚きもあったが嬉しい感動があった。そして静かに起立して輝いているツリーは掛け値なしで素朴で美しい。
しかし、暗闇の中で汗かきつつ一生懸命踏みつけながらほそぼそと発電してかろうじて点灯している姿は、あたかも現在の経済の状況にも見えてくるし、さらに言えばこの日本銀行の政策にも見えてくるのは、やや皮肉な見方であろうか。言い過ぎたかな。


