今週末から英国に1週間ばかりゆくので、先日銀行にポンドを買いにいったら、驚くことにあまりに長蛇の列で閉口した。それでもレートはタイミングもよくcash selling rate@\156.95でポンドを買えたのはラッキーであった。昔ならありえないレートである。
サブプライムに端を発した現下の国際金融危機は深刻で、そのトンネルの向側にまだ光りが見えてこない。相場は狼狽しかような円高が進行している。
思うに今般の危機の本質は、米国を初めとした諸国での住宅バブル崩壊の危機と国際金融市場の危機、インフレの危機、ドル危機といった、不幸でやっかいな4つの危機が複合した多重的な臓器不全であることにある。
いまもってドルに代わりうる新しい基軸通貨は出現していない。会社でも国家でもそうなのだが、後任が不在であるにもかかわらず現役の主役が病気で気力もうせて統治能力を失うことほどしまつにおえないものはない。なぜならば権威ちプライドだけは持っているのでなかなか周りが批判しにくい一方でいたずらに時間だけ過ぎて深刻な問題解決に必要な世代交代の作業が遅れることが多い。これは国際通貨でも同様で、ドルのイナーシャが働き、新しいパラダイシフトがなかなか進まない。それが結局人類全体に不幸な結果をもたらす危険性が高い。
旧知の先輩諸氏も何冊か本を書いている。中でも倉都氏の「投資銀行バブルの終焉」における洞察はするどいし、早い時期からこの問題の本質を喝破されている。
また、投資銀行の中で働くインベストメントバンカーの本音を見事に写実している「投資銀行残酷日記」はこの時期に一読の価値はある。そうなんだと、その実情と見た目ほどハッピーでもない戦士達の実像が理解できる。
こうした中で、新しい動きも出てきている。この11月15日にはワシントンDCにおいて、「ブレトンウッズⅡ」との呼ばれているG20が開催される。B7+EU+BRIC+韓国+インドネシア+サウジアラビア+南アフリカ+メキシコから構成されるこの会議の向こうに光りが見えてくるのであろうか。

