六本木で「崖の上のポニョ」を観た。よかった。
いつも思うんだが、宮崎駿監督が描く映画がなぜ心温かくなるのか、それは恋愛が素直なのである。
人間同士の素晴らしさを宮崎駿監督は描く。出会った瞬間からお互いが100パーセント好きになる素晴らしいシーンに心が温かく優しくなる。
およそ大人の世界は疑心暗鬼が横行していて、とりわけ昨今の政治経済、毎日のテレビ画面を覆いつくす姑息で悲しい出来事にやるせない気がする中で、久々に大事な心温まる物語に出会い、ともすると忘れがちな人間の心の優しさに触れる嬉しい感動があった。
愛することに疑いがないって素晴らしい。駆け引きや打算がないのである。温かいのである。
アンデルセンの人魚姫の宮崎駿バージョンとだけでは整理できない素晴らしい含蓄のある映画だと思った。サブタイトルの「生きててよかった」というメッセージ。そして、息子と船上のお父さんとのモールス信号での心の交流。大きな波。自然と人間のインターフェイス。海の大きな物語の向こうに、自然への畏敬が、そして画面に描かれている海面に浮かぶ人間の廃棄物に、懲りない人間達への自戒のメッセージがあると思った。子供だけではなく、ぜひ大人も必見の名作である。
【崖の上のポニョの公式HP】
