今日、表参道の国連大学でのセミナー「気候変動政策と炭素市場に関する日本EU会議」に参加してきた。


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主催は、環境省・欧州委員会・IGES。満員盛況であった。最新の欧州での環境への取り組みも直接伺え、実に中身の濃い面白いセミナーであった。その後のレセプションでも欧州からいらした環境専門家諸氏と意見交換でき収穫多きひとときであった。


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環境先進地域欧州から日本が学ぶものは多い。欧州は昨年2007年に、2020年までに温室効果ガスの排出量を1990年比で最低20%削減することを約束している。他の地域がどうか右顧左眄することなく、毅然とその方針を打ち出している。そういった欧州の姿勢をrespectしたい。そして、ユーロ誕生もそうであるが、遅々としながらも着実に実行してゆく彼らの実現力にはいつもながら感服する。

他の先進国が同様の努力をするならば新しい国際合意の下で30%削減まで拡大する用意があることを明らかにしている。これは日本や米国には相当のプレッシャーとなっている。



自ら設定しコミットした目標の達成に向けて、2008年1月23日に欧州委員会は、広範囲な政策パッケージである「気候変動政策および再生可能エネルギーに関する包括策」を発表した。今日はそのあたりの詳しい説明もあって面白かった。

欧州排出量取引制度(EU ETS)、いわゆるカーボンマーケット(炭素市場)は、この彼らが打ち出した包括策の中のコアで、必要な排出削減をもたらす重要な手段となっている。世界最大のCO2排出量取引制度として2005年に開始している。


今日の彼らの話の中で異口同音に聞かれた言葉は「learning by doing」である。

感銘した。実にいい言葉である。


あれこれ神学論争を議論している暇があったら、まずは実行し、試行錯誤しながら、その過程でいろいろ学んで行けばいいという考え方で、徒然人も全く同感である。彼らのユーロを生んだ自信がそこにある。


いや、その考え方が一番日本には決定的に欠落している気がした。


今日のスピーチの中でも欧米のスピーカーに方々のお話はストレートで実に明快であったのに、日本の官僚の偉い方々のお話や説明はなぜか回りくどく分かりにくかった。頭はいいのだろうが、なぜか小ざかしい気がして、メッセージが相手に伝わってこない。生き生きとしていないのである。そのあたりの相違が毅然として主体的に歴史を自ら創造しながら世界を牽引してゆこうとしている欧州との違いとも感じられた。


欧州排出量取引制度(EU ETS)と同様のあるいは類似した仕組みについて、米国、オーストラリア、ニュージーランドといった国々で、検討あるいは設立されているが、洞爺湖サミットの議長国を勤める日本ではようやくこの2月になって議論を開始したお寒い段階である。いかにも中間テストの直前になっておわてている中学生のレベルである。なんともかっこ悪かった。

今回、遅ればせながらも、日本でも排出量取引制度への関心が高まってきており、それを受けて、気候変動政策と炭素市場に関する日本EU会議が、今日のセミナーで、欧州委員会の気候変動政策および再生可能エネルギーに関する包括策や、米国、オーストラリア、ニュージーランドの炭素市場に関する最新の政策動向について紹介となったもので、これからぜひ皆で一丸となって世界の潮流にキャッチアップしていって欲しいものである。


今日は満席で、質疑応答も結構多く、日本側の関心の高さを物語っていた。



【気候変動政策と炭素市場に関する日本EU会議】

主催 環境省・欧州委員会・IGES

場所 国連大学(表参道)

http://www.iges.or.jp/jp/news/event/080318eu/index.html


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