「働く」という意味の英語には2種類ある。
1つは「work」で、もう1つは「labor」である。
この意味はだいぶ違うらしい。
もともと語源はギリシャ語から来ていて、前者の「work」は創造的な仕事で
たとえば意匠をこらして壷を作る仕事のようなものをさすらしい。
一方、後者の「labor」は単純労働を意味するらしい。たとえば、壷を
ただただひたすら磨く仕事のようなものをさすらしい。
この面白い含蓄に満ちた話をした人物が先日亡くなった。
日本の経済学界の重鎮で巨匠である、都留重人である。
かのシュムペーターの弟子でサムエルソンの友人でもある。
昨日、都留先生が一橋大学で学長をしていた時代に先生の講義を直接
聞いたことがあるという先輩と昼食をともにした。都留教授の講義の合間に
余談としてお話されたのがこの「work」と「labor」の2種類の「働く」という
言葉の話であるとのこと。
なるほど、確かに我々の日常にもあてはまる警告である。少し日々の生き方
に気が緩むと、「work」しているつもりで「labor」していたなんてこともあるかも
しれない。昔の巨匠はうまいことをいったものである。
合掌