家に荷物を置きに帰る時間がない。
病院にそのまま行くことにした。
この病院はうちのマンションから1分とかからない位置にある。
通りを挟んで真向かいにあるのだ。
予防接種もずっとここに通ったし、熱があるとすぐに駆け込んだ。
家から近いのもあったが、先生や看護師さんの雰囲気もよかったから安心していた。
あと、娘のお腹について紹介状を書いてくれた。
最後の1つで一気に思い入れが深くなってしまった。
だけどこの病院も最後だろう。
息子は淡々と診察を受けて、注射をしてもらった。
先生に娘の紹介状のお礼を言おうと思っていたのに、忙しそうなところを引き止めちゃ悪いな、と思ってしまい言い出せなかった。
10秒くらいで言えるように言葉をまとめておけばよかった。
ちょっと後悔だ。
我が家では、予防接種の注射のあと
自販機でジュースを買っていい、という特別ルールがある。
予防接種のご褒美だ。
しかし、息子はジュースについては飲み飽きているらしい(夫…)
そこで隣のドラッグストアで1つおやつを買うことにした。
やっぱり息子をおんぶしていく。
もう辛くなってきたが、息子が「おんぶ!」と言ってくれるのだ。
応えよう…(ぷるぷる)
息子が選んだものは飴だった。
小さなチュッパチャプスが入った飴の袋。
息子の好みは正直よくわからない。
「飴は一日にたくさんは食べられないよ。いいの?」と聞いてみる。
それでもいいらしい。
まぁいいか…飴を買って、マンションに帰った。
ここは小さいが公園みたいなスペースがある。
ベンチとジャングルジムとスプリングがついた遊具(なんか揺れる椅子)だけの小さなスペースだ。
ここで息子と予防接種のご褒美を楽しむことにした。
飴だけど。
息子と最近のことについて話す。
久しぶりの2人の時間だ。私はほくほくしている。
最近あったこととか聞いてみる。
だけどすぐに夫から電話があった。
娘が待ちくたびれているらしい。
私は、まだ公園にいたい様子の息子に「娘ちゃんが息子くんを待ってるみたい」と言った。
息子は「しょうがないなぁ〜」みたいな、まんざらでもなさそうな顔をしていた。