退院して自宅に入る。


なんだか何年かぶりに帰ってきたような気分になった。


玄関から入ると、自宅っぽい匂いがする。


我が家は全くいい香りではない。

ルームフレグランスがカピカピに乾いてから多分半年は経っている。


だけど、嫌な匂いでもない。(と信じている)




部屋に入ると、夫と息子の生活の奮闘ぶりが伺えた。

散らかっているのだ。



少し前までは、この家の管理者は間違いなく私だった。

夫もすることがあるとは言っても、家事は私に偏っていた。

仕事も在宅が多かったし、この家で誰よりも長い時間を過ごしていたのは私だった。



だけど今、家事は夫と義母がしている。

物の配置なども若干変わっている。


私はこの家の管理者ではなくなったとハッキリ分かった。


なんだか寂しいような、解放されてすっきりしたような気持ちだ。



昼ごはんの時間になる。


娘(と私)が入院中に食べたかったラーメンを夫にリクエストした。

娘は海苔をたくさん入れて何回もおかわりして食べた。

娘がたくさん食べる姿を見ると、私も夫も嬉しくなった。



お昼ご飯が終わったら、保育園に息子をお迎えにいく。


今日は息子はインフルエンザの予防接種に行く予定なのだ。


娘が最初に受診した、かかりつけの小児科である。