多分、きょうだい児あるある、

「自分も入院したい」



1クール目の頃、息子も何回か「僕も入院したい」と言うことがあった。

(それ以降は、入院多分つまんないなと察したらしく言わなくなった)


これに対してどう返すのが正解かわからなかった。



娘は好きで入院しているのではない。


だから娘の気持ちを考えれば、

「入院したくてしてるわけじゃないよ。娘は頑張ってるんだよ」

と諌めるべきかもしれないが、


息子は入院の生活がわからないのだ。

それを思えば否定するのも違うのかもしれない。


私はこういうとき、

ただ相槌を打ったり、そうなんだ〜みたいなぼんやりした反応しかできなかった。



息子はみたことがない入院生活を

なにか特別のことのように思っていたのかもしれない。


ある日病院に来てくれた息子と、

2人きりで話しているとき。


「僕ね、夢見たんだ〜

僕が病気になって、手術になって、入院になって、そしたらままが一緒に泊まって〜、

なおってさ、おうちに帰るんだ〜


まま、まま、ぼくが病気になったときどうする?」


夢に意味はないかもしれない。


だけど息子が聞いたこと、考えたことが反映されている気がした。



息子は、私が娘の入院に四六時中付き添っていることを羨ましく思ったかもしれない。


娘にはケロッとして早くおうちに帰ってきてほしいのかもしれない。


娘だけじゃなくて、自分にも母は同じようにしてくれるだろうかと確かめたくなったのかもしれない。


息子はいつもの楽しい話として話したが、

私はなんだか、たまらない気持ちになった。



そして母がついてくるか?という質問には早く答えないといけないだろう。


一緒にいる!息子くんが入院することがあったら、絶対一緒にいるからね。それで治しておうちに帰ろうね!


そんなことを急いで返した気がする。



どうやら息子の求める回答だったらしい。


ふんふん、と頷いて、また他のお話を始めた。