入院してカテーテルを入れてからというもの、
毎日薬の服用が求められるようになった。
この薬の服用は、付き添い親に与えられる試練の1つだと思う。
薬は絶対飲まないといけないらしい。
毎食飲んだかどうか、看護師さんがチェックに来る。
娘が嫌がるので〜とか言うと、共感してくれつつ、「次のご飯までもう少し頑張ってみてね」とか言われるのだ。
これは付き添い親のタスクなんだろう。
くすりプレッシャーが私にはつらかった。
娘がめちゃくちゃ嫌がるのだ。
だけど絶対に飲ませないといけない。
どうやったら飲んでくれるか、毎日試行錯誤を繰り返した。
看護師さんにも相談して、
まずは定番のお薬ゼリー、それからシロップ。
次にあらゆるジュース、ヨーグルトなどを試した。
娘はなぜか入院してからジュースを全く飲まなくなった。色々試したがだめだった。
当然薬をいれても飲まない。
ヨーグルトは2日くらいはいけた。
だがそれ以降ヨーグルトも食べなくなった。
そのとき思いつきで試した、
溶かしたチョコレートが10日くらい持った。
最長である。これで粉薬の問題は解決したと思った。
しかし娘はある日チョコレートから粉がはみだしていたのか、薬の苦味を強く覚えたらしかった。
瞬時に吐き出した。
それ以降、チョコレートもだめになった。
私はもう疲れてしまった。
先生に
「絶対服用しないといけないんですか。点滴で入れられないんですか。」
と思わず聞いた。
先生は
「カテーテルは輸液がないときは閉じておいた方がいい。服薬は将来的に家に帰るときにも必要。」
と言った。
く、何も言えない。
確かに娘が外泊するときは、点滴はできない。
服薬できることが必須条件だろう。
どうやらこれは逃げられない戦いのようだ、
と再認識した。