この期間はイライラしてだるいようだった。


偏食がひどく、病院食はなかなか食べてくれなくなった。


尿をたくさん出すために維持液が大量に点滴されるため、何度もオムツからおしっこが漏れ、その度にお着替えが必要だった。


薬を巡って何度もバトルを繰り広げた。



1日目

無風


2日目

娘が不機嫌になった。

例えば着替えとかを嫌がる。

薬を拒否される。

薬を飲ませたい母と娘の戦いが始まる。

お昼ご飯を食べてから眠そうにして、久しぶりの昼寝をした。

夜、尿量が足らず利尿剤が入った。一晩で4枚くらいズボンが濡れた。


3日目

だるそう。

イライラは継続。

私がオムツを片付けたりしている間に、椅子から滑り落ちるかたちで寝ていた。


薬を飲ませることが本当に難しい。


イライラしてきて「もう!飲まないといけないの!」と無理やり飲ませてしまった。

するとめちゃくちゃに泣いて薬は全部吐き出された。

無意味に娘を傷つけただけだった。


看護師さんからは時間かかっても飲ませてと言われるし、

娘は絶対飲みたがらないし本当につらくなる。


4日目から7日目

骨髄抑制が進み、白血球の数値がガンガン下がっていく。

つわり中の妊婦さんみたいに食べたいものが極端に少なくなる。

娘が食べられたのは鮭フレークをかけたご飯と、たまごサンド、鮭の切り身。

申し付けられるままに買いに走った。


娘はついに「あさしか、くすりのまない」と宣言をした。

宣言通り、絶対に昼と夜は口を開けなくなった。


決めたことを必ずやる。

有言実行ができる自慢の娘だ。


ダメ元で先生に相談したところ、3つの薬を全部朝に変更できた。


娘は、あれだけ嫌がっていた薬を朝に全部飲んだ。

やっぱり有言実行ができる自慢の娘だ。



1週間で抗がん剤の投与は全て無事に終わった。


あとはひたすら身体が立ち上がるのを待つだけだ。