抗がん剤の薬の種類によるが、
抗がん剤そのものの副作用や
抗がん剤の副作用を抑える吐き気止めの副作用として、精神が不安定になるらしい。
具体的には感情的になり、乱暴になったり、泣き喚いたりすることがある。
つまり、モンスターが生まれる。
そんなモンスターのサンドバッグになるのはいつも、
付き添う母親たちだ。
また、食欲もなくなる。
「これを食べたい」「あれを食べたい」という我が子のために、
親は必死にコンビニに買いに走るが、
子どもはだいたい少しだけ食べて「もういらない」とぞんざいに扱う。
母達は、とてもとてもイライラするらしい。
そんな話を付き添いママ達から聞いた時、
「子どもが薬のせいで変わっちゃうことは分かっているんだから、受け入れられるのでは?」
と無邪気に思った。
できれば殴りに帰りたい。
人間、何時間もサンドバッグにされていると
相手の事情がどうであれ、イライラしてしまうらしい。
娘モンスター1日目にして、分かってしまった。
娘のせいじゃない。娘が1番つらい。
分かっていても、それをずっとぶつけられると「んもう!」ってなるのだ。
かわいいかわいい我が子。
事情も1番知っているのにこれだ。
自分の小ささを、ちょっと残念に思った。
だけどまぁ、私はそんなもんだ。
聖人じゃない。
右の頬を打たれたら、普通に腹が立つ。