娘さんの病状に限定したものではないですが、
あくまで統計的な数値ですが、
と丁寧に前置きをして、先生は
「この、神経芽腫 高リスクの患者の5年生存率は4割から6割です」
と言った。
それから
「いろんな研究があるんです。2割としているものもあれば、4割や6割としているものもある」
と補足した。
つまり、
娘は5年後にはいないかもしれない
いないかもしれない可能性の方が若干高い
ってこと?
しんどい治療をたくさんして、娘はきっとたくさん苦しんで、
その結果の生存率がこれ?
治療する意味あるの?と思ってしまった。
表情に出ていたんだろうか。
先生は
「これは全然マシな方。この生存率で治療をしない、っていう選択肢は私達にはない。」
と言った。
…確かにそうだ。
治療をしなければ、娘は生きられないのだろう。
可能性が半分もあるんだ。そうか。
と前向きに捉えようとしたが、
いや、受け入れられるかい!とすぐに頭の中でツッコミが入った。
ちょっと無理だった。
明日から始まる抗がん剤の治療について説明が続く。