娘の病気がわかるまでのこと


私達夫婦には子どもが2人いる。


5歳の息子と3歳の娘。


息子は食が細くて控えめで繊細なところがある。

身体も細い。

体力があまりないのか、油断するとすぐに眠ってしまう。

本やレゴが好きで、なにかに集中して取り組むことは得意そうだけど、運動はあまり得意ではないかもと、私はこっそり思っている。







ところが妹である娘は対照的だ。


よく食べてゲラゲラ笑う。

兄である息子より太ももが太かったり、お腹がぽんぽこりんに出ている。


ハイハイとつかまり立ちをしたと思ったらほぼ同日に歩き出した。

10ヶ月くらいのことだ。


早く歩きたくて仕方がない様子だった。


同じ月齢の子がよちよち歩いている横を、兄を追いかけてゲラゲラ笑って走る1歳児だった。


運動が大好きで、怖いもの知らずだから兄が登れないジャングルジムのてっぺんで両手を離して笑っている。


そして私がいるのを見つけると、

満面の笑みを浮かべ、躊躇なく私めがけてダイブする。


本当に冷や冷やするからやめて欲しいと何度も言っても聞くことはなかった。


そんな娘のぽんぽこりんのお腹に大きな大きな腫瘍があるのが分かったのは3歳半の頃だった。