昨日、今日と薬剤師会の学会があり、

長時間Webで色々な話を聴いていた。

 

本当は現地に行って、学会という名目のもと

友達にあったり、おいしいご飯を食べたり

 

それを楽しみにしていたのだが

ここ数年はそれもできない状況で、ちょっと寂しい。

 

 

 

学会では本当に幅広く情報収集ができるのだが

 

今回自分の頭に引っかかったのは

 

「体の冷え」

 

である。

 

 

「冷え取り」という言葉もあるくらい

体の冷えは皆さん気にしている方も多いと思う。

 

わたしも、冬はお腹を冷やさないように

腹巻をしている(笑)

 

 

こうして腹巻をしたり、湯船につかって

体を温めることも大事だけれど

 

やっぱり毎日食べる食べ物が一番重要なのだ。

 

 

漢方や食養生で

「体を温めるもの」

「体を冷やすもの」

 

という分類がある。

 

 

これは本当に理にかなっていて

「昔の人はすごいなあ」といつも思う。

 

 

例えば、今の時期おいしい「柿」はかなり

体を冷やすので漢方医の先生からは「注意」の

果物として認識されている。

 

しかし、秋は空気が乾いてくるので咳が出る方も多い。

器官を潤す「柿」「梨」はこういう時に有効なのだ。

 

 

野菜でいえば

キュウリやゴーヤ、キャベツやナスなどは

体を冷やす。

 

 

よく考えればこれらはもともと夏の食べ物。

本当にうまくできている。

 

 

砂糖やお菓子類、白い色の小麦粉もやっぱり体を冷やす。

オマケに腸内細菌のバランスも崩れてしまう。

 

 

私も、リウマチを患った時の食事を振り返ると

やっぱり体を冷やす食べ物ばかりを食べていた。

 

朝は果物のみ、昼は菓子パンのみ、夜はラーメンで済ませる・・(笑)

 

 

ある時ふと、

「やっぱり体のベースがダメなのに、どんなに薬を使っても

薬のチカラがきちんと発揮されないのでは・・」

と思い

 

 

食事の改善からとりかかった。

 

 

 

具体的には、

「体を温める食べ物」「炎症を抑える食べもの」を

意識してとるように。

 

 

本来の季節の食べ物を食べる。

今は冬にスイカが売っていたりして、

1年中季節を問わず食べ物を楽しめる。

 

海外の暑い国の食べ物が

冬に日本のスーパーの店頭に並んでる。

 

これは、何かが違う。

 

日本には四季があって、それぞれの季節に

あった食べ物を食べることが結局は

食養生なのだ。

 

 

そして

ちゃんと「気」の良い食べ物を食べる。

 

今日の学会でお話をしてくださった

長崎の「菌ちゃんふぁーむ」の吉田俊道さん

 

「虫は美味しいからその葉っぱをたべるんじゃない。

弱い植物だから、それを食べる」

 

つまり、土をしっかり作ってそこで育てた野菜は

ファイトケミカルなどしっかりした栄養素を持っており

それを虫が食べても消化できないのだそうだ。

 

 

そして、大事なのはこの「土づくり」で、

”土は微生物の宝庫、ここが良くなければ強い植物はできない”

と。

 

これは、人間で言ったら「腸」なのだ。

 

腸の中の細菌がしっかりとしたバランスを取っていたら

体も強くなる。

 

しっかりした良い食物は「良い気」を発している。

そしてそれが自らの血肉になっていくのだ。

 

 

本当に、人の体というのは自然の世界の凝縮なのだな、と思う。

 

 

 

そしてちょっと話がそれるけれど、薬剤師的な漢方の関心として

アトピーの方の事例があげられていた。

 

その方はアトピーがあり、顔が赤くなってしまっている。

 

 

これは、漢方医の先生の話だが

「冷え」を取ることによってこの赤みや、全体的にアトピーも

綺麗に改善することが多いのだそうだ。

 

顔が赤くなってしまっているからといって「熱」と考えてはいけない。

 

 

ビフォーアフターの写真が掲載されていたが、見事。

 

その方の体質などによって使う漢方は多少異なるものの

考え方のベースは「冷えを取る」ということ。

 

このお話は、福岡にある飯塚病院の田原英一先生がされていた。

 

 

 

やっぱり、食べ物は一番大事。

 

空腹を満たすということもあるけれど、

自分の体を作ってくれる「食事」をもっと大切にしようと思う。