声を出してプレーしようと、すべての指導者の方が言われます。なぜ声を出すのか?



試合の中でのプレーヤー同士での「カバーOK!」、ベンチから「戻れ!」の声など・・・


「声」を出すことで、守れることがあります。



また自分がフリーであることを「はい!」と声を出して教える、ベンチから前を走っている選手がいることを「前!!」と言って知らせ、速攻を完成させるなど・・・


「声」を出すことで、攻めることができます。



また苦しいときに「がんばろう」と励ましたり・・・


「声」を出すことで、疲れたチームメイトの心に水を与えることができます。



「声」を出すと得をすることがたくさんあります。



また小中学校の場合は一つのチームで約1年くらいしか普通はプレイしません。社会人チームのように数年チームメイトとしてプレイするならば、お互いのことが分かっていて「声」がなくても、できるチームもあるかもしれません。しかし、小中学生は共にプレーする期間が短い(チームメイトであるのは基本的に在学中だけ)ため、声を出さずにプレーすることは「不可能」であるとも思います。



僕は声を出すことにこだわりがあります。実は、試合をしているとプレーヤーに「声」が届かないことが実際は多くあります。ただ大きいだけの声では会場の音に消されてしまいます。



イメージは

「スラムダンク」の対山王。最後の逆転のシーンの話。あの話(アニメでなく漫画のほう)にはセリフがまったく出てきません。流川がドリブルしていく、晴子ちゃんが大声で応援する、花道軍団が一生懸命応援する。けれど漫画の中にセリフが出てきません。最後に花道が「手はそえるだけ」。それが唯一出てくるセリフだったと記憶しています。



試合をしていると、プレーヤーによく聞こえていなかったりします。しかし・・・気持ちの入った声は伝わります。



それがバスケットボールでありスポーツであるとおもいます。スラムダンクではその感じが、すばらしく描かれていて、逆転シュートの後のハイタッチ、そしてその後の大歓声となるあのシーンは好きです。



僕が目指すのは・・・「伝わるような声を出すこと」



みんなの心に届く声を出していきたいし、選手の「心の声」を聞きたい。チームメイト同士の声の掛け合いもそうでありたい。一つ一つの「声」に熱い気持ちを込めていけたらと思います。