女性として、大変魅力がある場合は、どんなときでも女性でいることが望まれ、また、本人もそうであったほうが気楽である。

そして、その場合、明らかに人間的な成長は望めない。

女性としての悩みや悲しみは理解できても、人間として、人の痛みや苦しみがわからない。
とすると、人として表面的な同情を相手に向けるようになる。

たとえば、お金がないから可哀想、とか、病気になってるから大変そう、とか、そういった表面的な同情心で人と接するようになる。

このことは、一見、いい人そうに見えるが、実は、大変相手を傷つけることになりかねない。
つまり、ただの偽善である。

Aちゃんの伯母さんは、一体、なぜ、妹を受け入れることができなかったのか。




妹は、いつも、私のものを欲しがって、私はその事にいつも傷ついていた。
この子は、なぜ、私のものを欲しがるのか。私のものをとろうとする。
わたしのものを取って、嬉しいんだろうか。もし、嬉しいのだとしたら、それはとても哀しいことだ。
人のものを横取りして、嬉しがるなんて、ひどい子だ。
そんな思いが消せなかった。
この子から、一刻も早く離れたい。そう思っていた。


妹からすれば、ただ単に、お姉ちゃんの持ってるものがほしい。
それだけのことだったでしょう。
し、姉妹間では、普通によくあることでしょう。


が、このお姉さんは、大変傷つきやすい人間性を持っている人だった。


妹からしたら、お姉さんのことは、まったく理解できなかったことでしょう。

しかも、その伯母さんの価値観が、Aちゃんに引き継がれてしまっていたので、Aちゃんのこともお姉さんとおなじように理解できない。

が、Aちゃんは、実はとてもお母さんと似ていて、女性としてとても魅力的で単純な子だった。

ただ、お母さんと違うのは、Aちゃんは生まれながらに障害があり、人の痛みがわかる子だった。


まあ、Aちゃんは、えらい迷惑ですね。
自分はとてもわかりやすくて単純なのに、伯母さんのことを引き受けたために、人に、家族にすら理解されずに誤解されまくった。

しかし、伯母さんにとっては、Aちゃんが自分の人生の唯一の救いであった。



生まれながらに、人を救う宿命を背負ってきているわけですね。

だから、自分のことだけ考えて生きている人がうらやましい。

特に、お母さんはそう見える。



お母さんと似ているAちゃんに、周りが人間的成長を必死で促したことは、容易に想像できます。

お母さんと同じ価値観で生きてしまったら、お金の価値観、弱者の気持ち、そういったものが分からない人間になる。

それは、周りの配慮として悪くはないでしょうし、また、お父さんの意向がかなり入っていると思われます。少なからず、お父さんも、お母さんの人間的な未熟さに傷つく事があったでしょうから。


しかし、そこにお父さんへの恋愛感情がからんできたので、かなりややこしくなり、妄想の世界へと発展せざるを得なくなってしまった。


もし、自分がお父さんの奥さんであったなら。すべてが解決するのに。
そんな想いすら芽生え、いつしか、そうであるかのような妄想を描いていった。


しかし、実際は、そうなるはずもなかった。
なぜなら、お母さんは、大変に女性らしい優しさと美しさを兼ね備えた人だったからである。


そして、家族はお母さんのことが、大好きであった。もちろん、伯母さんよりも。



「Good morning heartache」 Akiko