モーツァルトのレクイエム。

真ん中の妹が好きな曲でした。
なぜ、こんな死者に捧げる曲が好きなのかわかりませんでした。

もしかしたら自分の心に捧げたのかもしれません。


彼女は中学生の頃、ひどいいじめを受け、その時から変わってしまいました。
すべてが貝のように閉ざされ、だれも近づくことはできませんでした。

今も閉ざされたままです。その中身がどうなっているのか、想像だにできません。


彼女を救う方法は、もはや私には思いつきません。
出来る限りのすべてのことをやり尽くしました。

もう私に出来る事は何もありません。
自分の命と引き換えに救えるものなら、そうしたいと何度も思いましたが、それも叶いませんでした。

世の中には救えるものと救えないものが必ずあります。
救えないものは切り捨てるしかない。
そう決断することも、人としての大切な判断でしょう。


悲しいけれど、救えるものを救っていくしかありません。
自らに死者の烙印を押してしまったものは、永遠に救う事はできません。


あとは、神のみぞ知る、です。



「Requiem」  Mozart