赤城姫の森 初冬の散策 保護活動今期終了 | ふるさとの空 都会の空

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 群馬県のほぼ中央にある赤城山系、それぞれの山頂付近には多くのピークがありそれぞれ名前が付いています。その中で一番標高の高いのが大沼の北東側にある黒檜山(くろびさん:1823.3m)です。
 その他、大沼の周りには黒檜山から右回りに一周すると、主なピークは東側に駒ヶ岳(1689m)、南東側に鳥居峠(1380m)、小地蔵(1577m)、長七郎山(1579.5m)、南側ほぼ山の中心的存在・通信アンテナ群のある地蔵岳(1673.9m)、南西部に張り出した荒山(1571.9m)、鍋割山(1332.9m)、西側には鍬柄山(1562m)、北西に渋川市の最高峰である鈴ヶ岳(1564.7m)、北側には出張山(1370m)、薬師岳(1524m)、陣笠山(1488m)、足柄山(1486m)などのが外輪山となっていて、東西南北の麓から見える赤城山系はそれぞれ形を変えて見えます。
 その、名の知れた山々の他にもたくさんの小高いピークがあります。その中の一つ、鈴ヶ岳の西側にあるモロコシ山(1183m)という山には、現在の関東地方ではここ周辺でしか確認されていない群馬県の天然記念物に指定されている蝶「ヒメギフチョウ」が生息しています。
 ヒメギフチョウは、サクラの咲く時期の2~3週間に限り姿を見せます。この赤城山に生息するヒメギフチョウは一旦絶滅したといわれていましたが、再発見されたのをきっかけに保護団体ができ、最近では行政、地域の方々も中心となって保護活動に取り組んでいます。
 にもかかわらず、毎年、赤城姫の卵や食草のウスバサイシンなどの盗難が相次いで確認されることは誠に悲しいことです。

 さて、前置きが長くなりましたが、今年最後のモロコシ山パトロールです。主な目的は山中に設置してある自己記録温度センサーの交換すること。毎時、山頂や中腹に設置してある場所の温度を0.5℃間隔で1個のセンサーが約84日間計測し記録するので、これを専用の器具でパソコンにデータを取り込みます。今回は来年4月まで、雪で山に行けなくなるので2個設置し、約4カ月分の温度データを来年4月に回収し、冬の間の温度変化を読み取る予定です。

 今年は初雪が平野部まで降ってしまい、積雪の登山となってしまいました。西側から見る鈴ヶ岳はいつ見てもいい格好しています。 
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 この日(H28.11.26)は、移動性の高気圧に覆われて天気が良さそうだったので急遽、前日、登山決行を決めました。これからどんどん積雪が増し、徒歩はもちろん、車でキャンプ場までも行けなくなってしまう可能性があるためです。

 朝から宵天気で、途中、カフェアウル付近から北の沼田市方面を見ると、谷川岳までよく見えていました。
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 朝、8時40分の赤城キャンプ場の気温は-3.5℃でした。鈴ヶ岳の写真を撮影してから水飲み場に車を駐車し、徒歩で移動開始。誰も足を踏み入れていません。
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 獣の足跡だけがたくさんありました。
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 途中、動くものと言えば上空を北へ向かうヘリコプター(不明機JA5409or6409と読めます)
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 温度センサーは、中腹と山頂とで2か所。雪が10~15cmあるので長靴だったのでちょっと滑りやすかったです。一人登山だったので、熊鈴とラジオを聴きながら登りました。白の世界で単純でちょっと疲れを忘れるために、写真を撮りながらゆっくり登ります。
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 30分位経ったでしょうか。やっと薄日が差し込んできました。足跡は結構大きいものでしたが、カモシカのものと思います。
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 登山道で倒木のあった場所からは一ヶ所だけ視界が開け北の山肌が良く見えます。
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 雪の上には枯れ葉だけだと思っていましたが、こんな生き物も観察できました。この寒さで蜘蛛は息絶えていました。
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 定点観察地点の山頂下です。ここまで約1時間かかりました。
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 昆虫も
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 蜘蛛が多かったです。
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 下ばかり見ていると進まないので景色を見ながら、もうちょっとで山頂
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 山頂まであと少しですが、踏み痕の無い雪道は慣れていても慎重になります。雪面には色々な枯れ葉が落ちており、様々な模様や形を作っています。

 これもちょっと見過ごしてしまえば何でも無いんですが、、、
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 偶然にも目と鼻と口ができていたのでちょっと雪に輪郭を、、、自然が醸し出すようにはいきませんが、楽しみながら登ります。
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 木の幹に雪うさぎ?雪トトロ?
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 カラマツの落書き
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 山頂付近に獣の足跡が無数にありました。どこからも侵入してきた跡がありません。不思議?と思っていると上空から?
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 大きな鳥が着地した跡で両羽の跡も雪面にありました。熊が出た時に威嚇用に持参した傘を置くと大きさがわかると思います。上空にカラスが飛んでいましたがカラスよりも大きいような感じです。
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 で、10mも歩くと、色々な造形や生き物を見たり、楽しんだりしてきましたがいよいよ山頂です。
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 山頂にも雪面に蛾が息絶えていました。
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 山頂に設置してある温度センサーを交換し下山します。気温は3.5℃でした。

 途中でまた顔がありました。こちらは手を加えておりません。
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 下山は滑るので気をつけながらでしたが、足跡があったので雪原を歩くのは楽でした。登るのに90分かかりましたが、下山は寄り道をしないので30分で降りてきました。

 水飲み場。不思議なことに、ここには清水が湧いていますが、この周囲には獣の足跡は5m位東側に一つあっただけで、清水周辺には足跡が無く、この水を飲みに来た形跡は一つもありませんでした。
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◆当日のデータ

登山開始:09時02分発(水飲み場)
炭焼釜跡:09時27分通過
キャンプ場からの三叉路通過:09時39分
モロコシ山中腹センサー交換:09時48分~10時03分
モロコシ山山頂着:10時36分
気温:3.5℃
モロコシ山山頂発:10時53分
水飲み場着:11時27分

・帰り道、林道を走って間もなく、10人位の若者の登山者が赤城キャンプ場方面へ歩いて行きました。
・鹿やカモシカ、熊などに出会うこともなく、無事に下山しました。
・長靴のため、スリップ多数、こけそうになった回数10回程度、下山途中1回尻もち

 というわけで、今年の赤城姫の森のパトロールはすべて終了しました。後は赤城姫を愛する集まりの機関誌に、今年度の温度データを投稿するのみです。今年は締め切りが一カ月以上早いというので、9月までのデータで作成しました。なので今回持ち帰ったデータは反映させないかもしれません。(時間がかかるので)

◆関係者の皆様、観察会に参加された皆様、今年も大変お世話になりました。引き続き、保護活動にご協力お願いいたします。