～桃 side～
『愛するもの』
私には私を大切にしてくれる家族がいます
私を産んでくれた母がいます
会ったことはありません
誰かは知っています
でも
顔は知りません
会いたいとも思いません
違うな…やっぱり会ってみたいです
そして抱きしめて貰いたいです
私を産んでくれた人だから…
でも
その人が今幸せなら会わなくてもいいです。
なぜなら私には父がいて私を育ててくれた人がいるからです。
私は父と父の恋人と3人で暮らしています。
他から見たら不思議に思うかも知れません。そして気持ち悪いと思われるかも知れません。
何故なら父の恋人は男性だからです。
同性で気持ち悪いそれが正直だと思うけど…男女で愛し合っても、不幸な人はいます。
父は男性が好きなわけではありません
彼だからです。
父より先に起きて必ず朝食を用意し
着替えをセットして
部屋を整理整頓していて綺麗にしてる
夜もどんなに遅くても起きて待ってる
明るく笑顔が絶えない
私が具合悪いと一晩中側にいてくれる
沢山話を聞いてくれる
亭主元気で留守がいいなんて言ってる家とは違う
私はこのふたりに育てられて幸せです
そして私は彼を【MOTHER】だと思ってます。私を育ててくれたMOTHER
いつもありがとう
そしてこれからもよろしくお願いします。
今日はふたりに届くといいなと思います。
人が人を愛するのにいろんなかたちがあっていいと思う
そして多くの偏見が無くなる世界になることを望みます。
終わります。
まさかみんなが拍手してくれるとは
思わなかった
誰もわかってくれなくても
感謝をふたりに伝えたかった
そして
何よりも私をいつも守ってくれたじゅんに
少しは想いが伝わってらいいなと思ってたから…
でも私が勝手に…カミングアウトしちゃって大丈夫だったかな?
叱るふたりじゃ無いけど…ナーバスな部分だから…
教室に戻って…クラスメートが
素敵な家族で羨ましいと言ってくれた
とても誇らしい気持ちだった
友達と一緒に帰ろうと門に向かって歩いているとふたりの男性が私に声を掛け
びっくりする友に…
「家族です」と答えると…
パパもじゅんもそりゃ超イケメン…
私はふたりの腕に絡ませて…
「お腹空いちゃった。」とイタズラぽくいうと…
「お家に帰りましょ…もうパスタの用意ししてきたよ……お友達も良かったら一緒にどうぞ…」
絡ませてた腕を外して友達の手を引いて…
「じゅんのお料理は最高よ」
と言って初めてうちに友達を呼んだ