潤side
ボクには双子のKAZUという兄がいて
で姿かたちも性格も違うのは双子だけど
二卵生だから…
KAZUは外見はダディーに似てるけど内面は
マミーそっくり
ボクはその反対
KAZUは器用で頭もいい
ボクは不器用だけどサーフィンが好きで
ここは一年中気候が良くて
気温が下がっても15℃ほど…
ここは日本ではない
祖父母は日本人として生まれたけど
親と僕達は日本人ではない
親が日本から独立して国を作ったのだ
だからKAZUとボクは次の国王候補
どちらがなるのかははっきりいって興味ない
なぜなら
ボクとKAZUはこの国から出たことがないし
学校というところに通った事もなければ
友達も居ない
いつも側にいるのはKAZU
そのKAZUに好きな人が出来た
執事としてやってきた『相葉』っていう男
親は中華料理の店を営む普通の家庭で育った
この男がKAZUの大切な人になったようだ
それからボクは毎日のように海に出るように
なった
それを見たボクの周りにいる付き人が
何を思ったか家庭教師をつけると言い出した
で今日あなたが来た
髪が茶色ででもどこか落ち着いてて
ボクを見てにこっとしたその笑顔がここでは
見たことがない顔だった
「あなた名前は…」
「サクライショウ」
「ショウ…なら今からしょおって呼ぶけど…
いいかな?」
「構わないけど…君のことは…」
「ジュンで…」
手を伸ばして握手をしようとしたら手を
掴まられて…
ボクは初めてあったこの人の腕の中にいた
久しぶりに同じ人間の温もりを感じた