楽しみにしていた、諏訪内晶子さんのリサイタルに、マリと母と行ってきました
言わずと知れた日本を代表するバイオリニストのひとりである諏訪内晶子さん。
わたしは、学生のころ諏訪内さんのブルッフが大好きで毎日のように車で聞いていました。
諏訪内さんといえば、チャイコフスキーやシベリウス、プロコフィエフ、といった情熱的な曲をよく演奏されているイメージですが、今日のプログラムは、モーツァルト、ベートーヴェン、シュトラウスのソナタでした
バイオリンの伸びやかで甘い音色、美しい響きに聞き惚れていました
それにやっぱり諏訪内さんは美人でスタイルも抜群。50歳を迎えられても本当に美しく、ため息が出てしまいました。
衣装もありきたりのロングドレスではなく、前がラメの入ったアシンメトリーのチュニックのようになっているパンツドレスで、素敵でした。
スタイルが良くないと着られない衣装ですね
ひとつ残念だったのは、ピアノの音が大きすぎてバイオリンとの音量のバランスが取れていなかったことです…。ピアニストはボジャノフさんというヨーロッパの方で、もちろん上手だったんですけど。
モーツァルトやベートーヴェンのバイオリンソナタは、ピアノ伴奏はバイオリンと対等になるものとして書かれているし、バイオリンが伴奏にまわったり、掛け合いになったりするので、必ずしもピアノが脇役というわけではないです。
けれど、モーツァルトやベートーヴェンの時代のピアノはもっと小さくて音量も小さかったでしょうし、現代のホールで使用する大きなグランドピアノとは違うものだったでしょう。
バイオリンは昔のままなのに、現代のグランドピアノを対等に弾いてしまったらやっぱり音量のバランスが取れないんじゃないかなぁと感じました。
あと、ピアニストのボジャノフさんの個性が強くて、前面に出過ぎてバイオリンを立てるという感じがなかったのもあり、本当はソロ向きの方なんだろうと思います。
せっかくの諏訪内さんのバイオリンが主になる旋律のところでピアノが大きすぎてバイオリンが聞こえにくいところがありました
せめてピアノの屋根を閉めていたら違ったんじゃないかな…と。
シュトラウスは、そのあたりはあまり気になりませんでした
演奏後に特別に諏訪内さんのトークがありました。印象に残ったお話は諏訪内さんの楽器のお話。
諏訪内さんは、ずっとストラディバリウスを貸与され、弾かれていたのは有名ですよね。
2年前からグァルネリを貸与されているのですが、そのことについて。
ストラディでやりたいこと、やるべきことはやったと。だから未練はなくて、グァルネリはまだまだ開発途中と。
ストラディとは完成された楽器でその完成されたものを傷つけないように再現するもの。グァルネリは、奏者や作曲家の思いや技量を反映する楽器で両者は全く違うとのことです。
一流の楽器を弾く一流のバイオリニストにしか分からない感覚、世界を垣間見るようなお話でした
また、諏訪内さんが今後やりたいこととして、幅広い楽曲をやるのもいいけれど、バッハなどの偉大な作曲家を深く掘り下げていくのも良いかなぁとおっしゃっていました
今後ますます円熟味を増してご活躍されるのが楽しみです
お読みいただきありがとうございました♪