音には人間性が出る。無伴奏曲は特に。だって一人ですからね。ごまかしも隠しも出来ない、枝並千花という人間をいつも以上にさらけださなくてはいけないのが無伴奏のコンサート。


(普段ごまかして弾いているわけでは決してありません!)


バッハは音楽家にとっては特別な作曲家です。クラシックの原点となるバッハの音楽は、作曲家にとっても演奏家にとっても偉大さを感じざるおえない存在。演奏する時にはその人物の大きさと歴史の重さを感じます。


昨日は能楽堂での演奏。日本の伝統芸能を行う場所で西洋の歴史芸術を奏でる。不思議な感覚でもあり、しっくりくるとも思いました。




昨日のプログラム




テレマン:無伴奏ヴァイオリンのための幻想曲第1番


バッハ:無伴奏パルティータ第3番


アンコール


ヒンデミット:無伴奏ソナタ第1番


ショパン:華麗なる大円舞曲(編曲:枝並千花)






舞台上でも話しましたが、歴史深いクラシックという芸術を人生かけて伝えていくのがアーティストの使命。歴史上に私たちも存在するわけです。厳しい時代の中でも、作曲や演奏をし続けた芸術家がいて今がある。だから素晴らしい楽曲が残っている。それを忘れてはいけないし、伝え続けなければいけない。




CDサイン会の際あるお客様から、「哲学が伝わってきた」というお言葉を頂きました。感激しました。いつもいつも伝えようと必死なんです。音楽はもちろん、クラシックという芸術をしっかり伝えていくことを毎日毎日考えているのです。そんな私にとって救われるお言葉でした。馴染みのない楽曲からも、熱い想いさえ持っていればメッセージは届くのだと。




ますます精進します。


いらしてくださった皆様に心よりお礼申し上げます。




そしてラフォルジュルネ新潟がこの先も続いていく音楽祭でありますように。


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