日曜日の夕方、久々のホーム味スタへ。

好調のチームが連勝を重ねるシーンを見られると思うと足取りも軽い。

そして、ゲームが始まる前のひとときを過ごすために

駅そばの立ち飲みコーナーへ。



夏の始まりを予感させる昼間の暑さを残した薄暮の木陰、

そこで見たものは・・・


  
6年ものモラトリアムを過ごした地中から

ラスト2週間あまりを次の世代に繋ぐために這いだしてきた羽化直前の蝉。


空間の神は『エロス』に宿る


小さなかぎ爪で幹を捉え、

一歩一歩と進む。

誰がおしえたわけでもなく、

ただひたすらに上へ上へ。

真っ直ぐ。




ダメな大人達が缶ビールを片手にしゃべっている内に

1m、2m、3m、・・・・

気がつけば高枝の遙か向こうへ。

そしてまた足下からもう一匹這いだしてきた。




まわりの大人達はいつしか少年少女の眼でその姿を追っていた。




また夏が来る。

でも去年とは違う夏。


時間は止まらない。

真っ直ぐ、上へ上へ。