「森の精の哀しき祈り」


夜に目覚めし 
その姿に宿る森の主


闇を纏い 木の上で静かに
鳴き声をあげる その声は
まるで祈りを捧げるかのよう


光の当たらない
ビー玉のような瞳が
見ているものは何なのか
地上にいる私には分からない


"知りたければ上ってこい"
とソレは言う


月も星もない闇夜は
私を怖じけさせる


何処かで狐が鳴いた

「助けて!」
と叫ぶと
身体がふわりと浮いた



雲の上にいるかと思ったが
美しい大きな九尾の狐の背中に
私は乗っていた


森の主と並んだ私は
ビー玉のような瞳を受け取った


映し出された目の前の景色は
知りたくなかった事実


"お前がみているものが真実なのだ"


溢れる涙を
美しい狐が
一つの尾の先で
優しく拭ってくれた


"やるべきことが分かっているだろう?"

そう言いたげに
森の主は何もない空間に
祈りの鳴き声を響かせる



地上に降りた私は
固い土の上に横たわる

美しい狐はもう居ない

頬を過ぎ去る風は
冷たいのか温かいのか

今の私には分からない


美しい九尾の狐の姿だけが
この心を支配する

私はそっと瞳を閉じた



これを作ったとき後味が悪くて💦

続編を作りました✨



目覚めた瞬間
クスクス笑い出す私は
あの美しい狐の身体に埋もれている

夜明け前でも分かる
私と同じ匂いがする

幸せな時間の中で
私は想いをめぐらせる

「やるべき事は何なのか」



美しい狐が立ち上がり
"さぁ行け"
と言わんばかりに
九つの尾を踊らせる

私は駆け出す

人の姿なのに
嗅覚が鋭い

臭いのする方へ
私は走る

走る

走る


冷たく暗い洞窟の中に彼は居た

彼のしがらみの糸を噛み切る
私は狐の姿


小さな身体に不釣り合いな
大きなしっぽをひるがえし
母の元へ帰る私は
尾が一つの未熟な子ぎつね

あの温かくて柔らか身体に
包まれながら夢を見るために
私は帰る


朝日に照らされながら
人の姿に戻ってゆく




やっぱり
何かを繋いだり結ぶのが好きなんだおねがい
この妖しい世界が好きなんだイエローハーツ


と、当初は(といっても数ヶ月前ですが😅)

言っていましたが

その想いは今も変わりません😌

言葉を紡ぐのはとっても楽しいです✨


穏やかな
1日をありがとう(^人^)☆。