昨日の続き、京都の紅葉狩りでの事です。

大徳寺は大好きで、
普段はよく高桐院に伺います。

あの、こじんまりした中の雅さが大好き。

私は特に、初夏の新緑の頃が好き。
石畳に竹に新緑の紅葉♡


さて今回は、
普段は入れない特別拝観の黄梅院。

入り口からして、紅葉がとても綺麗でした。



中は写真撮影不可なので、
広くて隅々まで美しい建物や枯山水のお庭は、
目に焼き付けて。


でも今回何が良かったかというと、
副住職にゆっくりお話が聞けたこと。


説法ではありませんが、
禅語のお話をゆっくり聞く事ができました。

最初に入ったお部屋は、
窓からゆっくりお庭を眺められる造り。

皆さん座ったり立ったり、
そのまま素通りして行ったり。

立ってお庭を眺めていた私たちに、
『お座りなさいよ。座ってみた方がいいですよ。』

と、声を掛けてくださったのが、
副住職さんでした。


参拝客のおもてなし?をされているのか、
副住職はそのお部屋で、お庭を見ている方々に、
いろんなお話をされていたのでした。


私たちが座ると、こんなお話をして下さいました。




子どもの時は、
純粋な心で遊びに夢中になります。

ふと空を見上げると、
大きな青い空が広がっています。

でも大人になると、知恵が増えるけれど、
純粋な子どもの心は忘れてしまう。

だからこそ、
座って目線を下げて見る事が大切です。

立って物事を見れば、
自分の目の前の事しか見えないけれど、

座って見れば、空も見える。地面も見えます。

心は歳を取らない。
座って純粋な心で空も見ましょう。




なるほど、
立ってお庭を見ていた時は、紅葉しか目に入らなかったけど、

座ってゆっくり見ると、
空の青さに映える紅葉、地面の苔、その苔にハラハラと落ちる紅葉、

全てが一つの光景として
記憶に残っています。


苔の上に、
紅葉が優しくハラハラと落ちてくる様を見ていたら、
何時間でもそこに座っていられるような。


そんなお話を聞いている私たちの後ろを、
チラッとお庭を見て、足早に本堂に向かう方たち。

私たちも、副住職にお話を聞けなければ、
きっと同じだったな。


副住職があの入り口のお部屋で、
ああして参拝客に座ってお話をされているのは、
黄梅院をゆっくり楽しんでください、
という意味だけではなく、


忙しい日常の中、
立ち止まってみる事の大切さを、伝えて下さっていますね。


その他、いろんな禅語のお話もして下さいました。
またそれも追々と書きますね。