後に衝撃のレースとして取り上げられることになる2000年の根岸ステークス。当時は11月に施行されており、GⅠ戦線の真っ只中にありながらも20年を経てなお、語り継がれるレースだ。
ダートで34秒台の末脚を繰り出すブロードアピールは当時から異色の存在であった。元々は遅咲きのデビューで、サンデーサイレンス産駒全盛の時代に異系の血統、根岸ステークスがその年10戦目ということも今となっては珍しい。同年の栗東ステークスに続き2着となったエイシンサンルイスが気の毒になるほど鮮やかな勝利により、芝でも活躍していたがその後はダート路線をメインに進むこととなった。
ちなみに2018年のダービー馬ワグネリアンはブロードアピールの孫であり、改めてポテンシャルの高さを感じさせることとなった。
さて、今回の根岸ステークスだが、フェブラリーステークスの前哨戦としての位置付けだ。過去10年では3頭が本番も勝利と、トライアルとしてまずまずの機能を果たしている。
人気が予想されるのはアルクトス。昨秋のマイルチャンピオンシップ南部杯では日本レコードで勝利。さらには昨年覇者モズアスコットを封じた。59キロの斤量が気になるところではあるが、元々東京コースに良績が集中しておりここを通過するようであれば次戦も有望である。プロキオンステークスに勝利したように、本来はマイルよりは1400Mの方が合っている印象。
前走では話題馬ダンシングプリンスを交わすも猛追及ばずジャスティンの2着となったレッドルゼル。ダート戦では抜群の安定感を誇る。距離はギリギリ1400Mまでかと思われるが、本番よりも今回、そして今後の地方交流となりそうなだけに勝負所の見極めが必要である。
昨年ダート転向後重賞勝ちをおさめたタイムフライヤーも人気が予想されるが、伯父タイムパラドックス同様、ダート路線での頂点を目指す。本馬は2歳時に芝GⅠを勝つも頭打ち。勝つか着外かという大味な競馬が続くが上昇のきっかけが欲しいところ。好調続くルメールが騎乗することも心強い。
最後はステルヴィオ。昨年のモズアスコットと同じく芝ダートの二刀流を目指す。元々高い素質で3歳時にはマイルチャンピオンシップを制覇。その後は重賞での入着こそあるが勝利はなく、ダート転向で一矢報いたいところである。ここで通用するようなら本番の方が距離的にも合っていそうであり、混沌としたダート路線の新星となる。
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