朝美絢主演、新公PUCKは何度観てもまた大好きになる | ひとりっ子のひとりごと ほぼ宝塚

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悪気はないけど毒はある、かも?

まさに"PUCKそのまま朝美絢"


地上波に出演するたび世間を賑わせ、SNSで画像や動画を目にした人を惹きつける、朝美絢さん。

ファンの中では評価が高いPUCKの新人公演ですが、当然円盤も無く、長らくスカイステージでの放送がなくて、最近ファンになった人は観たかったと思います。

私も以前の放送を録画したBlu-rayを繰り返し観ていましたが、デジタル高画質になったいま、どうしても観たい作品でした!

私同様、アンコールアワーのリクエストに送り続けていた人も多いと思います。

去年の年末くらいから始まった新人公演特集。
昨日は劇団から、月組「桜嵐記」からの新人公演再開が発表されましたが、ひと足先に3月いっぱいで企画が終わる新人公演特集は、もしかしたらこのコロナ禍で新人公演が見合わせになってしまった事のフォローだったのかもしれないですね。

意図はどうあれ、直近で退団したOGや現役で活躍中の生徒たちの新公時代が観られてとても嬉しかったですラブ


この企画が何月まで続くのか、ぶっちゃけPUCKはあるのか!?
ロミジュリ新公は奇跡的にBlu-rayBOXに収録されると言う僥倖を得ましたが、スカーレットピンパーネルやベルばら、1789の放送もあるのか?
版権とか諸々の事情で、やたら繰り返し目にする作品と、滅多にお目にかかれない作品がある(気がするだけかもしれませんが)

特集としては2016年の5公演までの放送となりましたが、それ以降の作品も順次、これまでのように放送されると思います。

新公詐欺と言われる生徒もたまにはいますが、男役10年と言われるように、当然ほとんどの作品で本役と新公では出来が違います。
しかも本役はそれを毎日上演しているんですから、体力も、喉の強さも必要ですよね。

新公の良さは原石の輝きもですが、東西1公演ずつしかないその舞台に、若さとエネルギーがすべて注ぎ込まれていることだと思います。

新公PUCK、主演の朝美絢さんはまさに妖精そのもの。
誕生の場面、眩しい光に負けない輝きでした。

歌やダンス、セリフや動きと、中盤までほぼ出ずっぱり。楽曲は素晴らしいナンバーばかりですが難しく、ダンスしながらでとてもハード。
さすが龍真咲さんは余裕があって、力量と経験値の差があります。

クライマックス、観客の前で歌いあげる場面では、ストーリーに沿った感情をのせて丁寧に歌っていて心打たれますが技術的に言えば、ビブラートがもう少し、と感じなくはない。
きっと今なら、もっと危なげなく歌い切ることが出来るでしょう。

登場シーンから、もしこれを礼真琴さんが演じたら歌もダンスも完璧だろうなと思います。

でも、私は他の誰でもなく、朝美絢さんのPUCKが好きです。

妖精役に違和感のない美しいビジュアルは朝美さんの大きな魅力ですが、それ以上に、PUCKそのもののような素直で純粋な心、宝塚を、舞台を愛する熱い思い、真面目で真摯に舞台に取り組む姿勢などから生まれる深い役についての考察、天性の表現力の高さが素晴らしい。

朝美PUCKはより一生懸命で、ハーミアの事を大切に想い、健気です。
その健気さが切なくて、とても好きです。

fffで演じたゲルハルトも、少年時代から壮年期までを短い登場の中で的確に演じ分けていましたが、まだ新公学年だったこの時も、生まれたての妖精、ハーミアに恋をしたPUCK、人間と妖精との時間の違いの中で少しずつ成長する様子、声を封印しての演技からの、クライマックス、そして記憶をなくした状態と、細かく丁寧に演じ分けています。

この表現力は本当に素晴らしいと思います。

この作品では、94期が長の期でした。

ご挨拶は珠城りょうさんから。

サー・グレイヴィルは貫禄の演技で、主演の朝美さんを見守る優しい目にも大きな器を感じました。

95期は輝月ゆうまさんがダニー。
本役美弥るりかさんとは違った役作りで、違った嫌なやつ(褒めてます)がさすがに巧みでした。
晴音アキさんがタイテーニア。
96期の春海ゆうさんのオベロンと名コンビ、歌もお芝居もほんとに上手いです。
楓ゆきさんはヘレンの母、レイチェル。
安定感のある演技力がとても魅力的、しかもとても美しいです。

暁千星さんのボビーはとてもご本人のキャラクターに合っていて、見ていてホッとします。
ラリーは蓮つかささん。
育ちのいいお坊ちゃんがお似合いですが、この人はとても演技がうまいので、キャラクターとは違う役もできると思います。
月組は路線男役に実力者が多くなかなか飛び出せないので、夢奈瑠音さんもそうですが、もし組替えなどがあれば大きなチャンスになると思います。

早乙女わかばさんのヘレンもよかったです。
星組から組替えして来て、海乃美月さんと並べられていたのが贅沢というかもったいなかったというか。
グランドホテルのフラムシェンはどちらも甲乙つけがたい魅力がありました(朝美ラファエラと同様ダイジェストしか残っていません)

他にも、英かおとさんや美園さくらさんなど、やっぱり目に付きます。

叶羽時さんも何をやらせてもとても上手くて魅力的です。

今も活躍する生徒も多いこの新公PUCK、何度観ても誰を観ても、本当に素晴らしい作品だと思う、大好きな作品ですおねがい