「名は体を表す」から転じてなのか、
「字は体を表す」という言葉もあります。
筆跡がその人を表すという意味ですが、
それは「書く」方だけでなく、
「書いてもらう」方にもあるみたい。
日曜日の生放送、
FMノースウェーブ「Precious!」
今週スタジオにお越しいただいたゲストは、
書家の若山象風(しょうふう)さん。
私が好きな一文字を
色紙に書いてくださいました。
たとえ同じ文字でも、
書く相手によって形や雰囲気が変わるそう。
番組ディレクターがこの色紙を見て、
「鹿島さんっぽいですね」と言っていました。
ふむ。
ちなみに、番組スタッフが書いてもらったものは
こちらの写真の上の2枚です。
確かに、字のもつ勢いや佇まいが
それぞれ違いますね。
久々に見る硯や懐かしい墨汁の香りに、
小学生のころ通っていた
書道教室のことを思い出しました。
御年80歳を超えるであろう大先生は
椅子に座るのに奥さまの介助が
必要なほどでしたが、
ひとたび筆を持ち
その筆先が半紙についた瞬間、
手の震えはピタッと止まり、
ものすごい文字を書かれるのでした。
小学生ながら
そのオーラに圧倒されましたが、
今思えば、あれこそが
「プロの魂」というものだったのかも。
四半世紀前の記憶が蘇ってきた
週の始まりでした。