とーとつにデビルマン(1972~73年の作品)が読みたくなって読んでみた。

 

内容はなんとなく知っていたのですが。

 

いわずと知れた大昔の有名作品なので、ネタバレもくそもないような気もしますが・・・まぁネタバレ注意で。

 

 

人間対悪魔という壮大な内容がたった5巻でまとまっていて凄いです。

 

凄いのですが、疑問点やらツッコミいれたいところが・・・

 

主人公の友人、飛鳥了が悪魔とはこういう生き物なんだ!という説明で、

 

「デーモンは戦いが生きがいなんだ!デーモンの心に愛はない!まさしく悪魔だ!」

 

とか言ってるのに、

 

悪魔同士にもちゃっかり友情があるらしいんだが?

 

瀕死の悪魔の元に仲間の悪魔がきて、

 

「俺と合体してデビルマンを倒せ!」

 

「えっ、瀕死の私と合体したらデビルマンを倒しても結局は死んでしまうんだぞ!?

私をベースにするのではなくお前をベースにしろ!」

 

「いいんだ。お前にデビルマンを倒したという勝利を味あわせてやりたいんだ」

 

「な、なんで・・・」

 

「・・・お前は血まみれでも美しい」

 

・・・・は?

なんか変なカブトムシみたいな悪魔がキザなこと言ってましたけど?

 

血も涙もない冷血な種族みたいなこと言っておきながら、話と違うやんか!?

 

 

この漫画の冒頭では主人公の不動明と親友の飛鳥了が一年ぶりに再会するのですが、

 

二人の過去やら友情やらは全く描かれておらず、それなのに

 

「俺が信頼できる人間はお前だけなんだ!」

 

という了に

 

「俺はお前の信頼を裏切ることは出来ない。地獄の門だってくぐるさ」

(このシーンで明が心の中でトートツに自分のことをワタクシとか呼んでいてワラタ)

 

とか言っちゃうわけよ。

こっちは置いてけぼりよ?

だって二人の馴れ初め全く描かれてないのに、そこまで言えちゃうほどの友情とか、戸惑うんだが・・・

 

そして「不動」と呼んだと思ったら次のコマでトートツに「明!」と名前で呼んでいる謎の演出・・・

 

ちなみに、ラストまで一切彼らの過去やら友情の経緯やらは描かれておりませんでした。

まぁ昨今のダラダラ何年も続いている漫画よりよっぽどマシだが・・・

 

主人公の両親は海外転勤になり、主人公の明だけが日本に残ってヒロインの家に居候しているそうなんだが、両親生きてるんかい。

 

まさか自分の息子がデビルマンとなって悪魔と戦っていることなど両親は微塵も知らないワケか・・・

 

 

飛鳥了はデビルマンになる条件として

デーモンの意識をおさえる強い意思

善良で純粋な心を持ち、正義を愛する若者でなければならない!

 

と仰っていましたが、物語のラストの方ではオッサンヒンドゥー教徒デビルマンたちが少しだけ出てきます。

ラストの方は主人公以外のデビルマンわんさかでてきます(絵には描かれていませんが)

 

このデビルマン集団と悪魔集団が戦うので(黙示録)

主人公一人が戦うのかと思ってました。

まぁみんな死ぬけど・・・

でも感情移入できるような描写は一切ないので大丈夫?です。文字での説明だけだから・・・

 

 

以下大いなるネタバレ

 

 

漫画デビルマンは主人公の不動明が親友の飛鳥了と共に地球を守る・・・悪魔に地球を支配させないために悪魔と戦う物語です。

 

しかし飛鳥了の正体は悪魔の大ボス、サタンなんですわ。

部下のサイコキネシスを使える悪魔に記憶を消させて人間として生活していたんですわ。

 

だから父親が悪魔の研究をしていたとか、悪魔に乗っ取られてガソリンかぶって自殺したとかはニセの記憶なんですわ。

 

 

神が地球を創り、そこに生命を吹き込んだ。

数億年ののち、神は生物の進化の様子を見に戻ると、異様なものを発見した。

 

それがデーモンである。

 

醜さ、異常な進化、あくことのない闘争心。

 

神はそれを忌み嫌い、地球を無に帰すことにした。

自分の失敗作を消すために。

 

それに反発したのがルシファー(サタン)である。

 

地球上の生物は生まれたくて生まれたわけじゃない。

だが生きている!自分の意思で。自分の心で。

 

サタンはデーモンを率いて神と戦い、そして勝った。

 

サタンは神に氷付けにされたのではなく、自ら氷の中に入って眠りについたのだ。

次なる神からの攻撃にそなえるために。

 

そして目が覚めたらなんとまぁ、ちょっと眠ってた間に人間とかいう新生物が我が物顔で地球を支配して汚しまくっている。

 

美しかった地球が!私が命をかけて守った地球が!!

サタン激怒!人間滅ぼす!!!

 

そのためにはまず、人間を知るために人間として生きてみよう。

飛鳥了とかいう人間に入るからサタンとしての記憶は一時的に封印しといてくれ。

(飛鳥さんカワイソ・・・)

 

飛鳥:悪魔こわい~

近々人間は悪魔に淘汰されてしまう!

そうだ!悪魔と合体してデビルマンになって対抗しよう!

それには友人の明が適役だぜ!

 

飛鳥:悪魔は他の生物と合体を繰り返して強くなる。

でも人間とは簡単には合体できないんだ。それは何故か?

 

人間には理性がある。

それをたまらなく悪魔は嫌うのだ。

だからサバトで理性を手放す!

 

サバトやる

 

不動明、無事に勇者的に強い悪魔アモンと合体する

デビルマン誕生

 

サタン部下:人間になったサタン様から悪魔に対する恐怖が送られてくるぞ!

我々は人間が悪魔に抱いている恐怖を実行すればいいだけだ!

 

悪魔たちが次々と人間に憑依する

 

それで悪魔になる人間もいれば、理性を失わず悪魔との拒否反応を起こして悪魔ともども死ぬ人間もいる。

また、強靭な精神力でデビルマンになる人間もでてくる。

 

皆さん!

あなたの親は、兄弟は、恋人は本当に人間ですか?

悪魔にとりつかれてませんか?

悪魔は嘘がうまいのです!

隙を見てあなたを殺そうとするでしょう。

 

そうなる前に、アナタがその人間を殺すのです!

 

世界中で魔女狩り再来

人間同士が殺し合い、悪魔が手を下すまでもない

 

飛鳥:(なんか考えたとおりに事が進むなぁ・・・一回家に帰ってみよう)

 

家に帰る飛鳥。

 

飛鳥:父が研究していた悪魔の資料がない!

アルバムに写っている俺の顔もなんか別人だし!

しかも交通事故で死亡とか書いてあるし!?

 

悪魔登場

 

飛鳥:うわぁぁぁ!悪魔だ!!

 

部下悪魔:お待ちしてました、サタン様

 

飛鳥サタン:!!記憶が戻ったぞ!

 

ヒロインの親、兄弟、ヒロイン自身も暴徒化した人間に惨殺される。

 

主人公「俺が守ろうとしていた人類とはなんだったのか!

俺は人間の身体を捨てたが心は人間だ!

お前たちは人間の姿をしているが心は悪魔だ!!

地獄へ落ちろ人間ども!!

裏切った飛鳥了も殺す!!」

 

 

サタン:あぁ~、明と戦いたくないな・・・

 

部下悪魔:万事うまくいってたのに、アンタが不動明に恋したのは誤算だったわ。

そのせいで大勢の部下が死んだんですけど!

 

サタン:私は両性生物だからな☆(←ほんとにこんなカンジ)

新しい時代・・・デーモンの世界で明とともに生きたかった。

だから人間として殺すわけにはいかなかった。

だから強い悪魔アモンを犠牲にしてまで明と合体させたのに。

 

部下:そのせいでデビルマン集団と戦うハメになったんですけど!

 

 

デビルマン軍団と悪魔軍団の熾烈な争い

 

横たわる明とサタン

 

月がきれいだと呟く明

 

サタン:地球はもっと綺麗だった。でも人間が汚した。

地球は神が創ったんだが云々・・・

 

サタン:だから私は人間を滅ぼすことにした。

しかしそれは悪魔を滅ぼそうとした神と同じ行為だった・・・

私は愚かだった・・・許してくれ、明。

 

横になって話しを聞いていた明の下半身が千切れた描写

 

サタン:眠ったんだね明・・・永劫の安らぎの眠りに・・・

 

見開きで背後に迫り来る神の軍団の描写で、完

 

 

ラストの描写は色んな見方があるようですが。

 

熾烈な戦いの決着がついたと思ったら、真打登場・・・の方が絶望感があって良いです。

 

もう少し若い頃に読んでいたら、三日くらいはズーンとしてたかも知れませんが・・・

進撃の巨人で耐性がついてしまったのか、各所のトラウマシーンも特に心動かず、残念。

 

まったくの予備知識なしで読んだらもっと面白かったかな。

 

その後の作者の別の作品でもデビルマンネタを引っ張っているようで・・・読む気は今のところナイかな。

 

ちなみにアニメだと主人公死なないらしい(えぇ・・・)