私は、初級の生徒さんを指導する時には、
「音符に色を塗って」指導していると、以前も書いた事がありましたが、

今回は、具体的にお伝えしようと思います


下の楽譜は、【はじめてのギロック】という楽譜の【さぁ、ワルツを踊ろう】という曲です。

ギロック楽譜・さぁ、ワルツを踊ろう


【色音符について】

音符に塗っている色は、

ド 赤(ドーナツ)

レ 黄色(レモン)

ミ 緑(緑の葉っぱ)

ファ オレンジ(ファンタオレンジ)

ソ 水色(空の色)

ラ 茶色(茶色のうさぎ・ラビットちゃん)

シ ピンク(幸せのピンク)

の7色です。

幹音の場合は、その音符にそのまま真っ直ぐ横に1本線で書いて、
派生音(♭フラット:半音下げる)(♯シャープ:半音上げる)などの音は、
その記号も含めて、○で書き込みます。
(この曲では、5小節目の左手の ♭ラ を、○で書いてあります)

音価(音の長さ)も、視覚的にもわかりやすいように、

1拍の場合は、1拍分の長さに、
3拍の場合は、3拍分の長さにして、書き込んでいます。



まだ、幼児の小さな生徒さんは、五線紙に書かれている音符を判別できるようになるまで、
それなりに、時間がかかります

楽譜の音符の音が、何の音なのかを正確に読みとって、
音楽が流れるように演奏できるようになる、という事は、かなりの労力が必要になるのです。

その【大変な作業】を、少し、ハードルを下げてあげて、
【書かれている音符が、何の音なのか】を、判読しやくするための【色音符】なのです。

難しい漢字に「ルビ」を振ると、読みやすくなりますよね?そんな感じなのです。

初歩の生徒さんには、こういう形にしてレッスンしていく事で、
【読譜】が楽になって、【弾く事に集中できる】ようになります。

もちろん、何れは、「色音符」からは、卒業していく方が望ましい事ですが、
まだ、初級の生徒さんが、【苦手意識を持たずに、取り組んでいけるように工夫する事】も、必要なのかな?
と、私は感じています。

ピアノを習う時に、一番大切なのは「ピアノを続けていく事」なのです。

最初の関門である「譜読み」でつまずいて、そこで投げ出してしまったら、
その次の段階へは進む事が出来なくなります。
譜読みがちょっと苦手でも、色音符にして、
「へぇ、この楽譜には書かれているのは、こういう事だったんだ!」とわかれば、
「ピアノで音を出してみよう」という気持ちになって、
繰り返し練習を続ければ、「音楽」の楽しさを実感できるようになっていきますよね。

そしてこの方法は、色鉛筆さえあれば、どんな曲にでも使えるのですよ~!

「楽譜が読めない…」と、ちょっとコンプレックスを抱いている方も、
是非、この方法を実践してみてはいかがでしょうか




【メロディーの線について】

写真の楽譜をご覧いただきますと、メロディーラインを【ピンクの線】で結んであります。

ピアノの曲は、メロディと伴奏と、同時に1人で演奏する事ができますが、
初歩のうちから、「この曲のメロディはどれかな?」と、意識する事は、とても大切です。


この曲のメロディラインは、下記のようになります。

ドミソ シミソ ラーー ソーー 
♭ラーー ソーー ラーー シーー
ドミソ シミソ ラーー ソーー
ラーー シーー ドミソ ドーー

このメロディーに、伴奏の和音が入る部分がありますが、

メロディと伴奏では、メロディの方が少しはっきりとした音で弾く事になるので、
伴奏にあたる和音は、メロディよりも、小さい音で、軽く弾きます。

メロディラインを ピンクの線で結んで、視覚的にもわかりやすく明記する事で、
「伴奏の音を、どのくらいの大きさでひくと、バランスが良くなるのか?」
という事も、わかりやすくなりますよね!

ピアノを演奏する事は、【音楽を奏でる事】です。

その第一関門である「読譜」を、少しでも「わかりやすい形」にするために
「色音符」 「メロディーの線」 を 楽譜に記入しながら、レッスンしていますので、

小さな生徒さんたちも、「読譜」に【苦手意識】を持たずに、
【ご本人が、自宅で反復練習すれば、段々と上達】していきます。

もちろん、「反復練習」をしなければ、上達していきませんから、
やはり「努力」しなければ、身につきません。
手に入れたいと望むものを、「自分の努力」によって身につけられた時、
人は、「達成感」を感じて、喜びを実感できるのですよね。

そして、ご本人が、ピアノを奏でる事が、「楽しい」と感じてくれれば、
「練習嫌いにはならない」と、私は、信じて、
これからも、生徒さんを指導していきたいなぁ…と思っています




私は、【大人の初心者の方のレッスン】でも、このやり方を使って指導しています。

「楽譜が読めないから…」と、「やる前から あきらめる」のではなく、

「難しいと思う事も、ちょっとしたアイデア・工夫で、簡単になる」のです



先日、シニアの生徒さんが、

「先生は、難しい事を、わかりやすく、簡単なんだよ、って教えてくださるのですね!
私は、“自分がピアノを弾けるようになるのかな?”って、心配していたのですけれど、
こうやって、少しずつ、レパートリーが広がって、
自分でも“弾けるようになっているんだ!”って思うと、本当にピアノを習ってよかったなぁ…って、思うんです!」

と、何ともうれしいお言葉をいただきました

【音符に色を塗ったり、適切な指使いを記入したり、気をつけた方がいいところに○を書いたり…】

「生徒さんが、自宅で1人になった時でも、繰り返し練習できるようにする事」が、大切なのだと思っています。

もちろん、こうやってレッスンしても「すぐに出来ない部分」もありますが、
それは、「繰り返し練習する事」で、解決していきます。

進度は、人それぞれ

ご本人のペースで、学んでいけるのが、ピアノレッスンなのです


これからも、「ピアノを上手になりたい!」と思う方々のお手伝いをしていきたいなぁ…と思っています




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