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わが借家の敷地と道路を分けるカンナ

バックで入ってくるとき踏んづけた事もあった
ちぎれた事も…しかし立ち上がる強い花だ
酷暑にも枯れなかった
人間は窓から見るこの花がぼやけてくるくらい参ったというのに

これは黄色だが、真っ赤なカンナもいい
ギラギラした夏の日、陽炎立つ線路の脇によく咲いている

これまた、母の繰り言を思い出させる
母は車窓からカンナを見ると「カンナの花の血の色よ」と、不気味な句を繰り返すのだった

母が子供の頃の教科書にあったというのだから、かなり記憶が歪んでいるかもしれないので調べたら『赤いカンナ』 (千家元麿・作詩) というのがあった。

「この夏描いた水彩画
いま出して見て夏 恋し
青葉のそよぎ陽の光
カンナの花の 血の色よ

町の従妹が帰る時
あれほど欲しいと云 ったのに
つい遣らないでその儘に
別れた ことが偲ばれる

ふと描き出す夏の夢
外はち らちら雪が降る」

なるほど!確かに血の色なんだ
つい、道路脇にないか探してしまうのだ