LINEが入ってきたと思ったらそんな内容で、思わず凍りついた
日頃、思っている事ををあまりあらわにしない潤がそんな事を言うだなんて、最終通告を突きつけられたようなものだから
確かに最近は色んな事が重なり、あっちこっちに飛び回っていた
中には滞在時間が5時間しか取れないような所にも行っていた事なんかもあった
そんな風に俺は全国各地に飛んで行っては、仕事や自分の用件を優先する日々
忙しかったというのは単なる言い訳に過ぎない
だって、その合間に連絡を取ろうと思えば幾らでも出来たのにそうはせず、睡眠時間に充てたりなんかしていたんだから
付き合い始めの頃は今とは真逆で、睡眠を削ってでも電話をかけていた
いつの間に優先順位が逆転してしまったんだろう？
例えヘトヘトになっていて電話がムリだとしても、LINEとかなら1分もかからないのに。。
こういうのを一般的に「釣った魚に餌をやらない」と言うんだよね？
付き合いが長いとどうしても甘えが生じ、だんだん疎かにしてしまう
俺だけは絶対、そんな酷い事はしないって思っていたのに
それどころか、こんな風に切り出されるまで気付いてもいないんだから俺は大馬鹿者だよ。。
そう大いに反省した上で、返信をしようとしたが何を打っても言い訳がましく感じる
自分ではキャスターやラップ詩を手がけたりと言葉を紡ぎ出す事は得意だと思っていたのに
おかしいな
やっぱり俺、かなり動揺していて考えがまとまらないのかな。。
だから上手く言おうとアレコレ考えずに、頭に浮かんだ言葉をそのままシンプルに書き連ねていく
「俺には潤の居ない人生は考えられない」
「別れるだなんて言わないで」
「もう一度チャンスを下さい」
そう送ったら、ようやく潤から返信が来た
「普段から、こんな風にちゃんと言葉にしてくれなきゃ分かんない」
そうだよな
潤の言うとおりだ
「ごめん
お前についつい甘え過ぎていた
これからは心を入れ替えるから、今回だけは大目に見て貰えないだろうか？」
そう送ったら既読になったのに返事が来ない
画面を凝視している時間がとてつもなく長く感じた
頼む、何か答えてくれ。。
そう祈る俺の心臓が、うるさいくらいドクドクと言っている
「分かった
但し、今回だけだからね」
その一文を見て一気に身体の力が抜けた
「ありがとう
そして本当にすまない
なぁ、今から会いに行っても良いか？」
「ダメ」
「何で?!」
「エッチをして仲直りしようだなんて甘い考えがイヤ」
ですよね。。。
浅はかな事を言ってすみませんでした
