学生時代、友達が「おもしろいよ」と貸してくれた小説が「そして春風にささやいて」でした。
きっとその友達には「モーリス」や「アナザーカントリー」を観た、萩尾望都が好きと打ち明けたからだと思います。
男子校、全寮制、美形だらけというシチュエーションと、主役カップルだけじゃなく、次々とサブカップルが爆誕していくストーリーにハマった思い出があります。友達はその後何冊か貸してくれた覚えがあります。
以前公開されたタクミくんシリーズの映画は「虹色の硝子」を観ました。
たくさんシリーズ化されたということは実写化も人気があったんでしょうね。
今回新しくシリーズ化することになり、「いつか観られたらいいなぁ」と思ってたら、中四国で我が県だけなぜか上映が決定したので観に行ってきました
ありがとうイオンシネマ
平日の日中ということもあり、映画館は私を含め5~6人ほどでした
冒頭は祠堂学院の受験の日。誰よりも目立つギイとタクミがすれ違うところから始まります。
ギイ役の加藤大悟くんはイメージ通りだと思います。高身長、美しいお顔をされています
パンフレットを読むとギイが先に決まった、とありました。
この作品の要となるギイのキャスティングに力を入れていたのがわかります。
前作の実写版でも思ったけどギイとタクミ、同級生に見えませんね
タクミくん。めちゃくちゃかわいいというよりも、ごく普通の男の子って感じです。
でも「人間接触嫌悪症」のせいで入学当初から変な目立ち方をしてしまうことに。
人に触れられることを極度に嫌うのに全寮制、それも二人部屋って無理じゃない?
ちなみに一年生の時の同室は親友の利久でした。
あまり細かいことを気にしない明るい利久は、変人扱いされてるタクミの嫌悪症も気にしていません。
いやー、偉いな。私なら気を使っちゃうから部屋変えてほしいって思っちゃいそうです。
同級生からいじめられるタクミを庇う利久。ええ子なんです
祠堂学院の受験、学校内にある「祠探し」やわがまま王子・高林くんの登場など、ストーリーが進んでいきますが、やっとタクミとギイが2年になり寮が同室になるのは後半から。
それまでギイタクだけのシーンはほとんどなく、77分しかないのに最後どうなるのとジリジリさせます。
ギイタクが同室になったことで2人の距離が光の速さで縮まります。速かったー。
「タクミくんシリーズ」であり「長い長い物語の始まりの朝」というタイトルの通り、この作品はシリーズ第1作ということなのでしょう。
プロローグ的な位置づけだからか、色んなことが謎のまま終わります。
なぜギイはそんなにタクミが好きなの?
タクミの人間接触嫌悪症の理由は?そんな人がなぜ全寮制の高校に?
など、映画の核になる部分の理由はわからないまま。
続編見てねってことなのでしょうけど、原作未読の人にはちょっと不親切かな・・・と思いました。(もしかしたら原作知らない人は来ないと決め打ちして作ってる?)
タクミもギイのこと好きだったっけ?
ギイに迫られて、雰囲気にのまれてキスしちゃってない?
という感じがしました。(映画では)
77分しかないのにキャラがたくさん出てきます。
わがまま王子高林くん役の中山咲月さん。この作品で唯一知ってる俳優さんでした。
彼はストーリーに重要な役回りだったけど、短い上映時間の中でたくさん出てきて、ほとんどの人はキャラ紹介って感じの登場でした。
今後重要なキャラになるのでしょう。
あとセリフが全体的にエモかった。
原作は30年以上前に発行された小説。
その世界観そのままを令和で映画化してるので「親衛隊」とか(集まった聴衆に)「さあ、散った散った」とか、今なら絶対使わない言葉にマスクの中でニヤニヤしてしまいました。
映画ではギイタクは寮で同室になったことにより、ギイはタクミに告白して、タクミはギイの気持ちを受け入れたところで終了します。
そこから!!
そこからが私は観たいの。°(°´ᗝ`°)°。!!
とエンドロール観ながら思いました。
続編が公開されたら絶対観たいです。