炎の天使、いよいよ完結です。
整が陸太に襲われる2日前、青砥たち大隣警察署では井原香音人をマークしていました。
香音人の現在の足取りをつかめていない警察は「炎の天使」の都市伝説サイトの管理人・鷲見に事情を聞きに向かいます。
ライカからもらった赤いオーナメントのおかげで陸太が苦しみだし形勢逆転。
トマト缶で陸太を脅して「先輩」に会わせてほしいと頼みます。
陸太は赤が致命傷なのはわかってるけど、トマト缶でにじり寄る整がちょっとかわいいです。
ビルの一室へと連れて行った陸太は香音人と整を引き合わせます。
シシという名前の猫を抱いた美しい香音人。
しかし整の目線に違和感を感じます。
香音人も小さい頃、母親から虐待されていました。
母の趣味の香炉の灰が転がり家が燃えたことで母は亡くなります。
炎が虐待から救ってくれたと思った香音人は、同じ思いをしている子供達を助けることにしたのです。
陸太も虐待されて育ちました。
そんな時に香音人が現れ従い、火事をおこしたのです。
陸太の許可をとった、でも(火事のせいで)赤いものが見られなくなったのも虐待だ、と整は断言します。
助けた子供達は皆幸せになっていると二人は言い張ります。
その頃、青砥たちは鷲見から事情を聞いていました。
鷲見は5年前の火災で生き残った子供でした。
あくまで噂話と語り出した鷲見は、両親に虐待されていた頃、カエルみたいなヤツから炎のマークを描けば天使が両親を燃やしてくれると話しかけられたのです。
青砥が香音人の写真を見せるけど
「それを言うほど俺はそこまで恥知らずじゃない。」
簡単に香音人を警察には売らない、ということでしょうか。
しかしその後鷲見が語ったのは、半年前に現れた香音人と陸太のことでした。
サイトを見た香音人は自分達と同じ思いでサイト運営をしてると思っていました。
しかし鷲見は両親が亡くなった後も辛い経験をしてきていました。
サイトを通じて「炎の天使」に救われた子供達も同じ思いをしていました。
殺されるよりマシなのか?俺にはわからない。
あんたと俺は違う。俺は許可を出した。親を殺す許可を出したんだ。
鷲見はずっと両親を殺してしまった苦しみに苛まれながら生きていました。


陸太も言ってたけど、そのままだと親に殺されてしまったかもしれない。
しかし、炎の天使は子供達に決めさせていました。後々自分達が親を殺したと後悔する未来などわからずに、子供達は決心してしまいます。
なら、この時どうすればよかったのか?
頭の中で色んな思いがぐるぐる回って結論が出ませんね。
本当は子供を虐待する親がいなくなればいいんだけど、そんなことはきっと不可能なのです。
鷲見の言葉を聞いて、もう天使をやめると言う香音人を陸太が必死で引き留めています。
「だから、陸さんが香音人さんを殺したのですか?
僕は一度も香音人さんを見ていません。」
急に世にも奇妙な物語のような展開。
陸太はずっと一人で行動していました。
整が見たのは陸太が、まるで隣に香音人がいるかのようにたった一人で話している姿でした。
陸太が一人で香音人に成りきっていたんですね。
陸太の目が覚めた途端、オシャレなインテリアの飾られた部屋が汚部屋に。
カーペットには真っ赤な血痕が残っていました。
「香音人さんはこの部屋に赤いものは持ち込まない」と言い切っていた陸太。
しかし、ある日香音人が赤いリンゴの皮を剥いている姿を目撃してしまい、自分は捨てられると思い込んだ陸太が香音人を刺殺してしまったのです。
香音人がいなくなれば陸太は一人ぼっちになってしまう。
やはり陸太も鷲見と同じように両親のいないことの苦しみを無意識に感じていたんだと思います。あんな親でも。
そしてシシもいなかった。
陸太・・・シシも殺したんですね
猫はアカンよ・・・。

ちなみに2022年2月22日は猫の日でした



いっぱい猫動画見て癒された一日でした
←超余談

陸太が小学生の時に受けたイジメや教師の仕打ちも観てて辛かった。
家でも学校でも、陸太は居場所がなかったんですね。
陸太の担任は陸太が苛められてることに気づかず、しかも「カエルくんと遊んであげてる」といじめっ子を褒める始末。信じられない



しかし整は、自分が教師で陸太や香音人がクラスにいたら異変には必ず気づくと告げます。
30人前後いるクラスの生徒一人一人の異変に気づくのは大変だと思うけど、きっと信号は出てるはず。
先生って学校大好きだから教師を目指す人が多いけど、本当は学校にネガティブな印象を持ってる人の方がイジメに気づいてあげやすいのかもしれません。
でも学校嫌いな人が教師を目指すわけないんだけど



整も幼い頃、家に帰りたくないと一人で外にいると、女性が声をかけてきました。
女性は整の個人情報を聞くことはなく、当たり前にあるもの・ことを考えたり調べたりすることを教えたのです。
今の整があるのはこの女性のおかげなんですね。
そこへやってきたライカ。
ライカは病院の倉庫に落ちてた整にあげたオーナメントから、ここまでやって来たのです。
ライカは「炎の天使」が誰なのか知っていました。
そして、香音人が死んだこともなんとなく察しがついていました。
香音人が眠る冷凍庫の前でライカはまた数字の暗号を唱えます。
「感謝する。君の火に助けられ、苦痛は過ぎ去り私は喜びに満ちている。」
ライカも炎の天使を呼んだのではないかと聞くと、ライカは否定せず、自分の一存であり千夜子は知らない。と答えます。
ライカはもう一度炎の天使に会いたかったのだと整に感謝します。
ライカと千夜子もまた虐待されていた、ということでしょうね。
ミステリアスなライカに整が興味を示してきています。
だって春にはいなくなる、と言われれば気になりますよね。
鷲見や他の子供達は香音人を恨んでいたけど、ライカは感謝していました。
まさに前回の「箱の中のカブトムシ」だなと思いました。
香音人は親が死んだことで自由だと感じた。他の子供達もきっと同じだと行動を起こすけど、それぞれに感じることは様々。
だからといってライカのような子供もいるわけで。
どうすればいいのかわからなくなりますね。
陸太役の岡山天音くんはすごく良かった

あと鷲見役の今川悠貴くんもとても印象に残りました。
あと水川あさみさんはこれからも登場するので楽しみです
