一昨年メ~テレさんで放送されたBLドラマ「his」。

男子高校生二人のそれはそれは甘酸っぱい恋模様が描かれています。


自分のセクシャルマイノリティに揺らぐサーファー男子・渚はピュアな男の子・迅に恋をします。

渚の恋は実り、迅と両思いになってドラマは終了します。



映画はそれから数年後。



ドラマでは観られなかった二人のラブラブをたっぷり魅せてくれーーщ(゚д゚щ)カモーン!!と思ったら。


冒頭から渚が別れをきりだします。




ガーンΣ(゚д゚lll)!!



ドラマファンとしては両思いになってからの二人の幸せな姿が観たかったよ・・・えーん


それからさらに数年経ち、迅は東京でゲイを隠して生活していることに疲れ、田舎で静かに暮らしていました。


迅役の宮沢氷魚くん。

抜群のスタイル、透明感もミステリアスな雰囲気もあるお顔キラキラとても美しいですラブ

ド田舎にこんな人がいたらめちゃめちゃ目立つだろうなアセアセ


役場で移住者のサポートをしている美里(松本穂香)と猟師の緒方さん以外の住民とはほぼ関わらず生活しています。

仕事はしてないっぽい。野菜を育てて緒方さんと肉と野菜を物々交換しているようです。


そこへ突然渚が娘を連れてやってきます。


渚役の藤原季節くん。

今「西荻窪三ツ星洋酒堂」に出演されてますね。


「しばらくの間、居候させてほしい」と唐突に頼む渚を見て、迅じゃなくても


「はぁ?何言ってんの??」


という気持ちになります。

氷魚くん何頭身なの?というくらい頭が小さい。


迅と別れた後の渚はオーストラリアでプロサーファーを目指してましたが挫折。
通訳の仕事をしている玲奈(松本若菜)と出会い、デキ婚したのです。渚が専業主夫になったが、今は離婚協議中でした。

渚、サーフィンやめちゃったのねぐすん


迅は渚たちが居候すること自体、納得してない様子でした。

ほとんど押しきられた形で渚と娘・空との生活が始まります。

そして渚は空の面倒を迅に頼み、東京で「男性同士のカップルの渚が親権を得るのは難しい」と弁護士に言われるシーンがあります。


いつの間にカップルで娘育てるって話になってるのガーン!?!?

迅と話し合ってないでしょ!?!?


渚の行動は自分本意に思えますが、空ちゃんの人懐っこさが迅のカチカチに凍った心を溶かしていきます。


専業主夫をしていたので空はお父さん子。いつもニコニコしててかわいいですドキドキ

少しずつ3人の生活に馴染んできた頃、玲奈がやってきて空を連れ帰ってしまいます。



もともとゲイであることが嫌で女の子と付き合ってた渚。

それは大人になっても変わらず玲奈に子供ができたことで「社会的に一人前になれた」と感じたのです。

しかし家族を守ろうと思いながらも、何人もの男性と浮気をしていました。
(家庭関係を壊さずに済むならいいだろうと考えていたのです。)

浮気するたび玲奈への関心は薄れていき、渚は玲奈にゲイであることを打ち明け離婚協議となったのです。

めちゃめちゃ自分勝手な話だと思います。

でもこれは同性愛に寛容じゃない社会だから、とも思えます。

この作品には「普通じゃない」という言葉が何度か出てきます。

「普通」になれるものならなりたいと行動した渚を全力で非難していいのかなと考えてしまいました。


迅もゲイであることを隠して生きてて、でも職場では疑われて。

一見職場の人たちの会話は同性愛に寛容に思えるけど、やはり当事者にとって気持ちのいいものではないだろうな、職場の人たちは茶化してるなと感じました。



迅はずっと渚のことが好きだったから、「迅がいないと生きていけない」と渚に泣いてすがられたら受け入れちゃいますよね。



ここからはバリバリ働きながら子育てをする母親の苦悩が描かれます。


玲奈は母親とは折り合いが悪いし、裁判の話を弁護士と話をしていても退屈してる空が邪魔をして進まない。

苛立ちから昼間からやけ酒をあおいで寝てしまい、空は家を飛び出して迷子になり、警察に保護されてしまいます。

空は玲奈じゃなく渚を呼び、再び迅と渚と空の生活が始まります。



空の親権のため渚も定職に就き、このあたりが1番迅たちが幸せそうキラキラ


後半は渚と玲奈の裁判が中心になります。

裁判官や玲奈側の弁護士から同性愛者への偏見ともとれる言動が飛び出します。

裁判官までガーン!?と驚愕。公平な判決を下す人がそんなんでいいの!?



どちらの弁護士も依頼人の親権を得るため、相手の不利になるところを突いてきます。

渚側の弁護士は、玲奈の飲酒で空が迷子になったことを明かします。

ここは観ててツラかった。

空が迷子になったことは玲奈が悪いけど、追い詰められる玲奈がまるで悪役のようで私も母親だけに可哀想でした。

空が渚になついてるのは一緒にいる時間が長いから。

玲奈が働かないと家族は生きていけない。空と一緒にいたくてもいられなかったのです。

一生懸命働いて、それでもうまくいかなくて、子供まで取り上げられる謂れはないよ。


同じ事を渚が裁判中に泣きながら言い、親権を玲奈に譲り最後に「ありがとう」と言えたことは救われた気がしました。



「自分たちが1番弱いんだと思ってた」

渚の言葉は考えさせられました。

社会的に弱い立場の人たちが現代は多いんですよね。


BLドラマの劇場版だけど、映画はドラマより重くて考えさせられました。

私たちが思う「普通」って何だろう?

幸せに生きてて周りを思いやれるなら、何でも良いのではないでしょうか。

色んな感情を優しく包むラスト、私は好きですニコニコ