神村賢作は、歴史を覆す大発見をした勤勉な考古学者。彼が発見した塩名遺跡がある塩名町は、過疎化が進んでいたものの、一気に観光地として活性化する。そんな中、神村が新たに着手した発掘現場から13年前に行方不明となっていた女学生の人骨が見つかり、当時事件を追っていた刑事・行永太一は捜査を再開する。一方、神村の学説に異論を唱える学者が佐久間里奈の元を訪れ、彼の発掘は捏造だとの話が持ち込まれる。(シネフィルWOWOWより)



2014年のWOWOWオリジナルドラマです。


主役は大泉洋さん。

日本にはないとされていた遺物を発掘し、「神の手」と呼ばれ一躍有名な考古学者となった神村役。

過疎化が進んでいた塩名町は彼が発掘した塩名遺跡のおかげで観光地となり町民は神村に感謝していました。


この役、大泉さんにピッタリなんですよね。

塩名遺跡のことが歴史教科書に掲載されるほど有名になり(まだ遺物の調査が終わってないのに)、たくさんの人の前で演説する場面が何度か出てきますが、彼の言葉はスッと入ってきます。

有名になってもそれを鼻にかけず真面目で誰からも尊敬される神村に、最初は観ていて好感度最高値でございます。

カッコよくないから「考古学者はモテないよ」という台詞も説得力があるし(笑)

歴史教科書の作成に携わった編集者の佐久間(松雪泰子)も同じように神村を尊敬していましたが、考古学者・国松(きたろう)が現れたことでその気持ちが揺らいできます。


国松は佐久間に

「塩名遺跡での発掘は神村の捏造だ」

と訴えてきたのです。

教科書はすでに製作され、もうすぐ子供達の手に渡ってしまうことに悩んだ佐久間でしたが、神村を信じるために塩名遺跡でのことを調べようと決意します。


そんな中、神村が着手した新たな発掘現場で白骨死体が発見されます。

それは13年前に行方不明となった女子高生の死体でした。

未解決で終わっていた事件でしたが死体が発見され刑事・行永(田辺誠一)は神村に接触、捜査を再開します。


ドラマでは女子高生を殺害し、死体を埋めた犯人・柏田が早々に登場します。

柏田は死体が発見されたことを知ると、神村の発掘作業に参加します。

それは当時死体を埋めた現場の近くで時計を落としていたからでした。

柏田は「亡くなった方に手を合わせたい」と言って場所を確認し、誰もいない真夜中になるとその近くを夜な夜な掘りまくっていました。

しかし、一足早く神村が手がかりとなる柏田の時計を拾っていたのです。



このドラマ、めちゃめちゃおもしろいです。

遺跡発掘において歴史が変わるほどの発見は永遠に名前が残るし名誉あることです。

まだ2話までしか観てませんが、大泉さんが捏造したのは明らか。

でもそれは自ら名声を手にいれるためなのかというと、そうではなさそうです。

事務所で1人になるとずっと手を洗っている神村。

それは、あの日自分で遺物を土に埋めた時に汚れた手がずっと彼の心の中に残っているんだと思います。

捏造問題には神村の他に師匠であり今は考古学連盟会長の桧山や文部科学省の沢渡も関わっていそうです。

会長、序盤で倒れちゃいます。


彼らの指示・・・?とか考えてしまうアセアセ

バックボーンがすごいだけあって、捏造だと一人叫んでる国松は弱味を握られて黙らされてしまいます。

しかし、国松はなんとか神村の尻尾をつかもうと夜中に発掘現場へ行ってしまい、柏田と遭遇、なんと殺されてしまいますガーン!!


これで国松が死んだ理由や、なぜそこに国松が行ったのか、などなど警察に追求され神村へ逆風が吹きそうな予感です。



で、このドラマに田中圭さんが出ております。


神村の助手・馬場役。

神村を尊敬し、教科書掲載の時は「親に教科書見せるんだ爆笑」とか無邪気に喜んでいました。

しかし佐久間から神村の捏造疑惑を聞き、最初は否定しますが、発見前夜に神村が作業場から帰ってくる姿をたまたま目撃したことを思い出します。


インテリな役が多いなか、この馬場は無邪気で全体的にうっすら重苦しい空気のドラマに咲くヒマワリのようです。

つまり超かわいいハート

しかし神村を疑いだしてからは馬場も苦悩するようになります。

思ったよりも出番が多く、圭さんウォッチドラマとしても楽しいです。