パリ在住、ルマリエ千春のブログをご覧いただき、ありがとうございます
今までに教えた生徒たちや、関わった後輩たち、音楽仲間などにメッセージをいただき、少しづつこのブログで紹介していくことにしました。
私の20年以上のフランスや日本での経験の中で、このたくさんの生徒さん、後輩、仲間たちに支えられ、私の教えるという研究をすることができたことに心から感謝し、これからもこの貴重な体験や私が編み出した練習方法などを後進に伝えたいと思っています。
今日は、留学経験のある、中山順次くんと松元翔太郎くんのメッセージを掲載させていただきます。
中山順次 (Junji Nakayama)
2003年〜2004年 留学
リラ市立ガブリエル・フォーレ音楽院
パリ10区ベルリオーズ音楽院
ファブリス・モレティ先生に師事
ルマリエ千春先生には、当時、力任せに吹いていた自分に、身体の使い方を一から教えて頂きました。 指導する立場となった今もその経験が活きています。 またサクソフォンだけでなく、フランス語も教えて頂きました。 留学について何も知識の無かった自分にとって千春先生の存在はとても大きく、先生がいなかったらフランス留学も実現出来なかったと思います。 20年経った今も感謝しています
ビアリッツの講習会にてモレティ先生と
パリ10区ベルリオーズ音楽院にて
モレティ先生の門下生で出演
2004年cité de la musique
名古屋での公開レッスンの後で生徒さんたちと
留学を目指す人へのメッセージ :
家族や友人、先生方から色んなアドバイスを頂くことと思いますが、最後に決めるのは自分。覚悟を決めて取り組めば必ず良い留学になると思いますので、他人に流されず自分の意志で留学するかどうかを真剣に考えて下さい。 より良い滞在になる事を願っています。
現在の活動 :
サクソフォン教室ラ・ポルテ 運営 名古屋芸術大学 非常勤講師 中部楽器技術専門学校 非常勤講師 中山順次オフィシャルウェブサイト↓
松元翔太郎 (Shotaro Matsumoto)
2018年から2020年まで留学
(武蔵野音楽大学を休学し2年間の留学、音大3年生に復学、4年生は桐朋学園音楽大学に転入し卒業)
パリ14区立ダリウス・ミヨー音楽院 専門課程サクソフォン科卒業
ヤン・ルマリエ先生 に師事
パリ・サンシュルピス教会での
6区音楽院学生コンサートにて
留学中、ルマリエ先生ご夫妻には大変お世話になりました。1年目のヤン・ルマリエ先生のレッスンでは特にサクソフォンの大切な基礎について(アタック、タンギング、楽器のコントロール、ビブラートなど)集中的に教えて頂きました。また、それらを習得するための練習や原理について、大変わかりやすく教えて頂きました。その時教えて頂いた基礎練習は、今も必ず実践するようにしています。
僕は大学2年生の時、ヤン・ルマリエ先生の演奏にまるで恋愛のように惚れ込み、本当に突発的にフランスへ行くことを決めました。一年目の間は特に言葉が上手く聞き取れませんでしたが、先生の目を見て、口元を見て、指先を見て、全ての部分を常に観察しながら学びました。言葉の不自由な事もあったので、武士や日本の伝統芸能のようにまずは真似てみることから始めてみようと決心し、とにかく先生の動きは全て真似をしていました。この時1年目に教えて頂いた大切な基礎の数々が今の基盤にもなっています。
2年目は、さらに専門的な音楽のことについて沢山教えて頂きました。フレーズの作り方、コントラストの付け方などキリがありませんが、先生が持つ幅広い知識の中からおっしゃるひとつひとつの言葉に、大切な情報がぎっしりと詰まっていて、レッスンの間、常に頭の中がワクワクしていたことを思い出します。何よりも、毎週目の前で聴くことができた先生の音楽は素晴らしい財産となりました。
留学中の2年間、そして現在に至るまで、ルマリエ千春先生からは本当に沢山のことを学ぶだけでなく、留学中やその後の悩みや人生選択などについて、全ての面において本当に暖かくサポートして頂きました。心が折れそうになった時、人生の選択について大きく悩んだ時、先生はいつも寄り添ってくださいました。
留学中は、主に室内楽を教えて頂きました。サクソフォン四重奏のオリジナル作品から、バッハ、ピアソラと様々なジャンルの曲を沢山見て頂きました。中でも、グラズノフ四重奏曲の中にあるショパン風の曲を教えて頂いたことが特に記憶に残っています。まず、レッスンの初めに先生が、ショパンのピアノ曲を物凄く素晴らしい演奏でご披露されました。メンバーは全員、目を輝かせて聴きました。ショパンの音楽について、歌い回しのことや歴史のことも含めて事細かく教えて頂き、メンバーのみんな一人一人で考えて本番へ準備しました。この時初めて、本格的にバリトンサクソフォンを吹き始め、先生の授業やメンバーが大好きだったこともあり、バリトンが得意な楽器の一つになったことは生涯の宝です。
その他にも、先生からはたくさんのアドバイスを頂きました。高音域について伸び悩んでいるときに、体の使い方についてのアドバイスを頂き、まるで魔法のように改善した出来事がありました。先生は、演奏や指導のスペシャリストであるだけでなく、体の使い方やその他のことについても本当に深い見識をお持ちで、自分自身が全く気付けていない重要な欠陥について、病院の先生のように瞬時に必要なことを見抜いてアドバイスをして下さりました。
お世話になった仲間達と送別会で
いつも優しく接してくれました
留学を目指す人へのメッセージ :
日本は島国でどうしても考えが狭くなりがちですが、海外に住んで生活をするだけで、音楽以外にも美術や歴史、政治のことなど本当にたくさんのことを学べました。また、フランスという日本とは全く異なる国に住むことで、幅広いモノの考え方やそれぞれの国の問題点についても知ることができました。
自分が音楽留学をしてみた上で、一番重要だと感じたのは自分が心の底から習いたい先生(音楽家)を見つけて、全力で全てを学ぶことだと思いました。楽しいことも辛いことも本当にいろんなことがあった2年間でしたが、先生とのレッスンや先生から貴重なお話を聞かせていただけたカフェでの時間など、いつも本当に楽しみでした。 また、フランス人の友達には、拙い言葉を使いながらで沢山迷惑をかけましたが、積極的に話しかけるようにしました。フランス人と仲良くなることで、フランス人の音楽観やモノの考え方など様々なことを知ることができたのも留学中の大きな経験になりました。
ぜひ皆さんも自分だけのオリジナリティ豊かな素晴らしい留学生活をお過ごしください!
緊急事態宣言時自宅近くのスーパーにて
ことの深刻さを知りました
ストラスブールのクリスマス
ヨーロッパの暖かいクリスマスを知りました
現在の活動
サクライ楽器(和光センター、サウンドコート志木、ユニスタイルふじみ野)サクソフォン科講師、川越市公立学校(音楽科)非常勤講師のほか、公立私立学校の部活動指導やアウトリーチ演奏活動、メディアでの演奏、指揮など様々な活動をおこなう。
サクソフォン奏者松元翔太郎のホームページ
https://www.shotaromatsumoto.info
あなたの夢を叶えるために
お役に立てれば嬉しいです😊
最後まで、お読みいただき、
ありがとうございました。
これから、留学を目指す方々の参考になれば、
嬉しいです😊