パリ在住 ルマリエ千春のブログをご覧いただき、ありがとうございます!

早速、音楽留学の情報について、書いてみようかなと思います。

 

私が、フランスに音楽留学した時は、1994年のこと、(なんと大昔!)

その当初は、もちろんインターネットも、スマホもなく、情報集めは、手紙か電話だけでした。 

 

私が、勉強したいと目指していたジャン=イヴ・フルモー先生は、どうやら、パリ16区音楽院で教授されているらしいという情報を手に入れ、学校宛に手紙を書き、3週間以上経って、先生から直接手紙の返事が届き、もうパリでは教えていないから、セルジーポントワーズ音楽院に来なさいと言っていただき、その学校を受験することにしたのです。

 

何よりも、情報を集めるということに、手間と時間がかかる時代でしたね。

でも、習字やペン字が得意な私にとっては、手紙というのも、とても味があって、大好きでした💕

 

今のように、スマホで、簡単に、世界中のあらゆる情報を集めることができるなんて、想像もしていませんでしたが、本当に、便利な時代になりましたね!

 

私も、是非、皆さんに、どんどんとフランスの音楽留学 最新情報を発信したいと思います!

 

その1;学費

 

夢の留学を叶えるには、何よりも現実的な問題、具体的な費用が、一番気になりますよね。

私が、勉強したセルジー・ポントワーズ地方音楽院の年間学費は、当時15万円ほどだったと思います。その後、勉強したパリ国立高等音楽院は、当時は、ほぼ無料に近い、一年で数万円ほどでした。

本当に安いですよね。あり得ないです!

 

20年前、日本の音大で教えていた時、学生に留学を薦めた際に、その子のご両親から、先生は、学費の桁を間違えていらっしゃるようだから、もう一度確認しなさいと何度も言われたと。

そのご両親が、なかなか信じてくださらなかったのも、よ〜く分かります。

 

ここでは、フランスの主な音楽院の年間学費(2023年度)を掲載しますので、おおよその参考にしてみてください。

 

パリ国立高等音楽院 CNSMDP 

Conservatoire National Supérieur de Musique et de Danse de Paris

学費 506€ 

学内維持費 95€

図書室維持費 15€

合計 616€

https://www.conservatoiredeparis.fr/fr/ecole/vie-scolaire/formalites-administratives#:~:text=Frais%20de%20scolarité,-Les%20candidats%20ayant&text=Ils%20acquittent%20un%20droit%20de,euros%20de%20frais%20de%20médiathèque.

 

パリ地方音楽院 CRR de Paris 

Conservatoire à Rayonnement Régional de Paris

 

パリ地方音楽院とパリ市内にある17校の区立音楽院全ては、パリ市によって運営されています。

音楽を志す学生が受験する、cycle spécialisé の過程は、統一入試を受験して、合格できれば、パリ地方音楽院でも他の17校のどこの音楽院のどのクラスでも勉強が可能です。

例えば、私の教えている6区音楽院のクラスに留学する学生さんは、統一入試を受験して、合格したら、私のクラスの学生として学べますが、事務的には、パリ地方音楽院の学生として扱われ、卒業ディプロムもパリ地方音楽院卒業となります。

 

パリ市は、独自のシステムで、学費の設定を行なっています。

学生の保護者の所得額によって、10段階の学費に分けられます。

 

1: 186€

2: 208€

3: 241€

4: 285€

5: 362€

6: 450€

7: 571€

8: 659€

9: 1008€

10: 1420€

https://conservatoires.paris.fr/p/6144-tarifs-du-crr-de-paris#tarifs-du-crr-35209

 

留学生の方は、とりあえず、ご両親の日本での確定申告書など所得がわかる書類を法定翻訳すれば、こちらでも受け入れて、計算して頂けます。これがないと、最高額の1420€を支払わなければなりません。

支払いは、2から3回に分けて、請求されます。

 

ヴェルサイユ地方音楽院 CRR de Versailles

Conservatoire à Rayonnement Régional de Versailles

 

610€ ヴェルサイユ市在住の場合

1300€  ヴェルサイユ市在住ではない場合

https://www.versaillesgrandparc.fr/fileadmin/user_upload/conservatoire/Tarifs/Grille_generale_tarifs_2023-2024.pdf

 

ヴェルサイユのように郊外や地方の音楽院では、学校がある市内以外に在住の場合は、学費を高く設定してあることが多いです。

日本語で訳されるこの地方音楽院という音楽院は、各々の市や県が運営しているために、市民や県民を優遇するということです。

 

他にもたくさん音楽院がありますが、おおよそ、この3つのパターンに当てはまり、金額もほぼ同じくらいと考えても大丈夫だと思います。

 

日本などのアジアやアメリカなどに比べて、桁違いのほど、学費が安いですよね!フランスでは、一般教育だけではなく、芸術の教育にも、国が全面で支援しています!

素晴らしい👏👏👏

 

ちなみに、パリ国立高等音楽院の学生一人にかかる年間費用は、21557€(約300万円)だそうです😳

でも、学生の負担は、たったの数万円。

フランスという寛大な芸術の国、一生懸命働いて税金を支払ってくださるフランス在住の方々、全てに感謝ですね🙏 心から、ありがとうございます!

 

以上、参考になれば、嬉しいです😊 

P.S. パリ音楽院のレッスン風景 クロード・ドゥラングル先生と私 1998年