「松山千春 『君は・・・』に思うこと~松山千春 全作品解説23~V1.3」S2149NF

 

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◇更新履歴
V1.0:2015.2.19 初稿
V1.1:2014.4.01 松山千春選曲ベストアルバムの収録有無を追加、文章を追記

V1.2:2019.9.21 最新エディタにて記事を作成し旧記事と差し替えおよび所有のアルバム画像を掲載

V1.8:2020.03.18 松山千春コレクション『思い出』収録情報、収録箇所の掲載

 

■ 「君は・・・」 編曲者...飛澤宏元

1986年5月10日リリースの『あなたが僕を捜す時』のA面3曲目(CD3曲目/全10曲)

◇松山千春選曲ベストアルバム『季節の旅人~春・夏・秋・冬~』 DISC-2(夏)の6曲目

◇松山千春選曲ベストアルバム『松山千春の世界』 DISC-2の8曲目

 

◆所有収録CD・アルバム

◆所有収録アナログ・アルバム

◆所有収録ミュージックテープ

 

◆レコーディングミュージシャン

(楽曲個別ではなくアルバム『あなたが僕を捜す時』全体のクレジット
01. ギター(AG):笛吹利明
02. ドラム:見砂和照
03. ギター(EG):松原正樹、角田順
04. ベース:長岡道夫、渡辺直樹
05. キーボード:中西康晴、松田真人
06. ストリングス:加藤ジョー・グループ
07. コーラス:クレジットなし

 

 ◆2014.2.19-4.1 夢野旅人

自分が20歳を迎えた午前0時前後に聴いていた曲は浜田省吾の「ON THE ROAD」とBOØWYの「わがままジュリエット」だった。

あの日感じた、将来に対しての漠然とした不安と焦燥感。

それらを一瞬でも忘れさせてくれたのが、この2曲だった気がする。

特に、浜田省吾の「ON THE ROAD」。

~街角に立ち わずかひとさじの 慰めにも心震わせて~

~君の痛みと 彼女の寂しさ 寄り添うように 時を重ねる~

~二人を救うはずだった夜は 心と躰 引き裂いただけ~

この歌詞が20歳を迎えた自分に琴線にふれまくった。

 

「挫折」のレビュー でふれましたが、松山千春の楽曲には、浜田省吾などが描くような若者の焦燥感や、乾いた瘡蓋のような10代の痛みを描いたものがない。 青春の道草的なメロディーがない。

もしも、それに近い曲を選ぶとなると、かなり遠いけれど、間逆となるかもしれないけれど、自分はこの「君は・・・」となるのです。

 

「君は・・・」。

正直、一度聴いて次から飛ばしました。

だって暗いんだもの。

~タバコくすねたと 君が差し出すから 「バカヤロ」と叱るけど 声にならなくて~

いったい、どんな生活なんだい。お前(主人公の男)は、何をやっているのだと、と思った。

それっきり。

リリース当時のツアーでは歌われなかったので、それ以上、作品を振り返ることはなかった。


それから11年。

コンサートツアーでの初演となったのは1997年春の本編一部のラスト。

そのときも思った。

救いようのない暗い歌だなと。

千春は、暗いという理由で「窓」 や「情景」を嫌うが、ウエットさ、湿っている分、「君は・・・」のほうが数段、暗い。

 

2度目のセットリストとなったのが2003年春本編一部のラストを経て、2007年9月28日 市原市市民会館 秋の初日で、アンコールのラストに位置する。 しかも大ラス前が「アベマリア」の弾き語り。 こんな終わり方、いったい誰が望んでいるのかと思った。

 

終演後、見知らぬファンから洩れた感想を聞くと「あれで終わり。不完全燃焼」というものが多かった。
自分もこれはいただけないと思った。

ライブアレンジでスケールはアップした。

でも、なにもこんな暗い「君は・・・」で終わらなくても・・・・。


そう思ったんだけど、スタッフやミュージシャンに「君は・・・」のファンが多いというのを聞いて、貧乏覚悟で、夢を本気で追いかけてつかんだ、つかみかけている人間にしか、理解できない歌なのかなとも思った。

 

それからまた6年半経って思うことは、若い時にそんな生活を体験していれば、随分と価値観は違っていただろうと、本気で夢に生きた日々を過ごしてきた人たちを、少しだけ羨ましいなと思うわけです。

 

2014年3月29日。

久しぶりに「君に・・・」を聴いた。

以前よりも暗さが和らいでいた。

作品として物語性があり、いい歌だなと改めて思った。

でも、やっぱりラストでは終わってほしくないと。

 

◆歌詞

何故か悲しくて 君を抱きしめれば

君までが涙ぐみ 肩をふるわせ

あの頃ふたりは 愛の意味さえ知らず

ただ いつも そばにいて 同じ夢を見た

 

たまに 腕を組んで 街を歩くことも

君のはしゃぐ姿 無邪気な笑顔に

このままで 君は幸せだろうか

 

仕事終えたなら すぐに君の待つ

駅前の喫茶店 君がレジを打つ

タバコくすねたと 君が差し出すから

「バカヤロ」と叱るけど 声にならなくて

 

空に指をさせば 星はにじんでいた

ふたり肩を寄せた 伝わるぬくもり

このままで 君は幸せだろうか

 

せまい部屋の中で 君をさがした夜

ドアを叩いたのは きっと君だろ

このままで 君は幸せになる

このままで 君は幸せになる

幸せになる

 

◆松山千春全作品に思うこと~松山千春全作品解説4~1985-1987

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