「松山千春『STANCE』に思うこと~松山千春 全作品解説80~」S2245

 

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◇更新履歴

V1.0:2014.03.31 初稿

V1.1:2023.07.05 追記

V1.2:2023.07.07 誤記を修正

■ 「STANCE」編曲者:飛澤宏元

1989年4月25日発売のアルバム『STANCE』のLP A面1曲目(DD 1曲目/全10曲目)

 

 

◇松山千春選曲ベストアルバム『季節の旅人~春・夏・秋・冬~』DISC-2(夏)の9曲目

 

◆所有収録アナログ・アルバム

◆所有収録ミュージックテープ・アルバム

◆所有収録CD・アルバム

 

◆2023.7.5 夢野旅人

2023年春のツアー。2009年秋以来に「STANCE」が二部の一曲目で歌われました。

様々な要因があるとは思うが、音程が取れず音を外すことが多々あったが、最終日のみ「季節の中で」に入れ替えたものの24公演中23公演歌い続けた。

 

ツアー終了後の7月2日放送のラジオ「松山千春のON THE RADIO」。

春のツアーを振り返りながら、全曲、春のツアーで歌われた曲がかかりました。

 

1曲目に、春のツアーのオープニング曲だった「愛は全て」がかかり、2曲目にほぼ一部ラストの「祈り」、そして3曲目に「STANCE」がかかりました。

---

コンサート。

一部は恋愛の曲「祈り」で終わって、二部は、

やっぱりフォークシンガーとしてね、歌っていきたい、そんな歌を歌わせて頂きました。

二部のアタマです。

松山千春「STANCE」。

 

◆2014.3.31 夢野旅人

明日、2014年4月1日。

消費税が現行の5%から8%に増税される。

 

日本での消費税導入は1989年4月1日。

そのころにリリースされたアルバムが『STANCE』であり、このアルバムを携えたツアーが「蒼き時代の果てに」。

 

世論は消費税反対が大勢を占める中、消費税にふれ、千春は「このまま所得税が上がっていくと国内の企業や投資家は、国外にいってしまう。自分は消費税導入に賛成です」と自身のスタンスを明確にして客席に問いた。

 

松山千春はいう。

「例えば今、俺のラジオを聴いている人達で、俺に興味をもってくれる人間は1割も満たないだろう。半分以上は俺の事、嫌いだろう。
そして後の残りはなんとも思わないだろ。でも、自分に興味を持ってくれる、応援してくれる奴らのプライドを傷つけない為に、とことん歌い続ける」。

 

そして、「コンサートの客席の中で、自分のフォーク、メッセージを理解してくれている人は一割程度だろう」と。

弾き語りでシャウトするだけがフォークではない。


国家や権力に噛み付くだけが反体制ではない。
ときには、間違った方向に向かおうとする国民に、噛み付き、ひとり、ひとりに問いかけるのも反体制である。

国家権力にも、大勢でもある国民にも、決して牙を抜かれない。かつてのフォークシンガー達は牙を抜かれた、云々の前に、もうとっくに諦めてしまっている。

アルバムタイトルでもある「STANCE」で千春は歌う。

 

早く気付いておくれ

退屈にしてるのは
政治家でもなく

金がすべての世の中でもなく


少しでも 楽をして

人並み それ以上の
暮しを 夢見ている

お前の心なんだと

 

聴き手である、大勢であろう国民にさえ噛み付く。タイトなこのナンバーを初めて聴いたときスカッとした。

 

自分にも噛み付かれているはずなのに、清清しく気持ちがよかった。

 

「Message」ときて「STANCE」。

 

とても千春らしい、松山千春のフォークソングの真骨頂といえる一曲だと思うのです。

 

ちなみに、初版であるアルファレコードのアルバム『STANCE』の歌詞カードに誤記がある。

 

3番の歌詞の、

~やりきれないそのうちに 俺もお前みたいになっちまう~は誤植。

 

~やりきれないそのうちに 俺もお前も慣れっこになっちまう~が正解である。

 

◆「松山SAGA3 (2001.4.20) 」でのコメント

要するに、だ。

このような曲は、俺のようなフォークシンガーが歌わなければいけない作品のひとつなのだ。

 

最近、浜崎あゆみや椎名林檎など、若手の女性シンガーたちが同じようなテーマの曲を作っているけども、俺の解釈だとこういう作品になる。なんにせよ思うに、この曲のような作品はやはり聴かせる歌としてしか存在できないのではないだろうか。

 

というのも、この詞を朗読するだけだったら誰も耳を傾けてくれない恐れがあったりするからだ。いや、本当に朗読だけなら内容が内容だけに「うるせえぞ、バカ野郎!」とか「なにを考えてんだよ、お前は!」と、罵詈雑言を浴びせられるだけでおしまいのような気がする。それがメロディやリズムが加わることで、ようやくみんなが聴いてくれる、味わってくれるところまで昇華していくのだと思う。

 

◆歌詞及びオフシャル動画・音源

 

疲れているんじゃなくて することがないだけさ 

退屈がいつのまにか お前の口ぐせで 

いつも誰かにすべてを 与えられてきたから 

自分ひとりじゃ何にも 考えられないんだろ 

やりきれない そのうちに 俺もお前みたいになっちまう 

 

早く気付いておくれ 退屈にしてるのは 

政治家でもなく 金がすべての世の中でもなく

少しでも 楽をして 人並み それ以上の 

暮しを夢見ている お前の心なんだと 

やりきれないそのうちに 俺もお前みたいになっちまう

 

テレビで何を覚え 新聞で何を悟り 

週刊誌に何を求め 歌に何を感じる 

みんな 自分に都合のいい世の中を作り 

本音と たてまえと うそと だまし裏切り

やりきれないそのうちに 俺もお前も慣れっこになっちまう

 

立ち上がるな! 座るな! 急ぐな 今しかない 

もっと自分自身と 世の中を見比べて 

すぐに変わるもんじゃない すぐに出来ることじゃない 

だけど地道な努力が 報われる時もくる 

やりきれない そのうちに 俺もお前もこの世とさよなら 

やりきれない そのうちに 俺もお前もこの世とさよなら

 

◆E. 1988-1989 松山千春全作品(解説)に思うこと~松山千春 全作品解説5~インデックス5

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