私は台北の西門町に住んでいます。

ここで長く暮らしているので、街のにぎやかさにもすっかり慣れました。

毎日家を出ると、街にはたくさんの人が行き交っています。
お店やレストラン、カフェ、いろいろな小さなお店もあって、夜になってもとてもにぎやかです。

友達とご飯を食べて、そのあとゆっくり歩いて帰ることもあります。
夜になっても若い人たちがたくさんいて、台湾に初めて来た人がスマホで写真を撮っている姿を見かけることもあります。

こういう生活はとても便利ですし、私はけっこう好きです。

でも、最近は年齢のせいなのかな(笑)、たまには静かな場所に行きたくなることもあります。

だから今回は、また九份へ行ってきました。

西門町のようなにぎやかな街から出発して、九份に着くと、雰囲気が本当に全然違います。

山の風は気持ちいいし、空気もなんだか落ち着きます。

今回は特に予定を決めていませんでした。

観光スポットを急いで回ることもしなかったし、「ここは絶対に行かないと」とも考えませんでした。

ただ、山と海が見える場所を見つけて、そこに立ってしばらく景色を眺めていました。

目の前には山が何層にも重なっていて、緑がいっぱい。
そして、その向こうには海が見えます。

天気がいい日は、本当にきれいです。

それに、私が九份の好きなところのひとつは、観光地でありながら、ところどころに普通の、リアルな暮らしを感じられるところです。

山の斜面に建つ家や、曲がりくねった道。
時々通り過ぎる人や、風に揺れる木の葉の音。

特別なことは何も起きていません。

でも、なんだか心地いいんですよね。

昔は旅行に行くなら、「たくさん楽しんで、予定をいっぱい入れないと」と思っていました。

朝はここ、午後はあそこ、夜はまた別の場所……と、1日にいくつもの場所を回っていました。

でも今は、少し変わりました。

1日にひとつの場所しか行かなかったとしても、気分がよければ、それで十分だと思います。

旅行で本当に必要なのは、たくさんの予定ではなくて、自分のための少しの余白なのかもしれません。

何も考えない。

仕事のことはいったん忘れる。

スマホも少し置いておく。

そこでコーヒーを一杯飲みながら、遠くの海を眺めて、風に吹かれる。

たった30分でも、自分が少し充電されたような気持ちになります。

たぶん、これが今の私が旅行を好きな理由なのかもしれません。

必ずしも遠くまで行く必要はなくて、いつもの生活から少し離れて、違う場所の景色を見るだけでも、気持ちは変わります。

西門町に住んでいるから、街の便利さやにぎやかさを楽しめる。

そして、少し静かに過ごしたくなったら、九份へ行って山や海を眺める。

私は、こういう暮らしもけっこういいなと思っています。

にぎやかに過ごしたいときは、にぎやかな場所へ。

疲れたときは、静かな場所へ。

無理にずっと前へ進まなくてもいい。

たまには立ち止まって景色を見ることも、ひとつの暮らし方ですよね。

今回九份を離れるとき、ちょっと名残惜しかったです(笑)。

「また天気のいい日に来ようかな」と思いました。

特別な理由なんてなくてもいい。

ある日突然、

「今日は海を見に行きたいな」

そう思ったら、そのまま出かければいい。

皆さんにも、普段から「ここに行くと気持ちが落ち着く」という場所はありますか?

海辺ですか?
山の中ですか?
それとも、静かなカフェでしょうか?🌿🌊☕️