あなたがしているのは話し合いですか? | 【三原】智学館 代表兼「親のあり方セミナー」主宰平岡智彰

【三原】智学館 代表兼「親のあり方セミナー」主宰平岡智彰

2010年5月、土日限定の個別指導塾を自宅マンションを使って開校。週3回、4回と増え、2011年4月より週6回指導となりました。毎回の授業後の電話報告で「授業回数と同じ回数のお母様との会話」をさせていただいています。「生徒と親と塾」の三位一体指導がモットーです!

こんにちは!智学館です!

 

今日はちょっと長文なので本題から入りますね。

 

 

 

突然ですが、プロ野球のキャンプのニュースって見たことありますか?

 

南国でプロ野球のキャンプをやっている時期って入試シーズンなんで、残念ながら実際に一度も見に行ったことはありません。

 

プロ野球で何がおもしろいかってキャンプだと思うんですね。

 

これはプロ野球に限らず、本番やシーズンを迎える段階でどんな練習をしているかとかどう練習しているのかを見るのが私には一番おもしろいんです。

 

子どもたちも好きなスポーツや習い事の試合は見に行くけれど、キャンプを見に行く子どもって少ないんですよね。

 

でも、子どもたちが見て参考にしたりタメになるのは結果として、見せられる試合ではなくて過程である練習ではないでしょうか。

 

そこにすべてとは言わないけれど半分以上の答えがあるように思います。

 

そのキャンプ情報の1つに、以前権藤さんが怒り狂っていました。

 

 

 

【「松坂はさらし者」 ソフトバンク佐藤コーチの指導に権藤博氏怒り】

 

コーチの仕事はまず、選手を「見る」ことだ。ジッと観察し、選手の長所や短所を理解する。

 

併せて、投手でいえば、良い状態のときの投球フォームと悪い状態のときのフォームを把握する。そして、選手が何か壁や障害にぶち当たって困っているときに、そっと手を差し伸べる。

 

コーチの本質は添え木であり黒子。そのためにまず選手を「見る」のだ。

 

あくまでシーズンに向けた準備段階の春季キャンプは、特にそうでなくてはいけない。

 

選手がどういうオフを過ごし、どういう鍛錬を積んできたか、その状態を把握するのが先決で、教え魔のコーチが少なくない日本ですら、最近は新人選手にだっていきなり手取り足取りの指導をする監督やコーチは減ってきた。

 

 

 

 

松坂はここ6年間で23勝と精彩を欠き、11年には右ひじの手術を受けた。米国では投球フォームに試行錯誤したこともあって、苦しんだことは確かだ。修正しなくてはいけないポイントがないとは言わないが、まだ始まったばかりである。

 

松坂が佐藤投手コーチに「気がついたことがあれば言ってください」と言ったのだとしても、私なら投球後に部屋へ呼び、1対1で意見を交換するというやり方をとる。

 

ほかの選手も報道陣もファンも見ている前で、手取り足取りなんてことは絶対にしない。それをやったら、選手はさらし者だ。

 

 

 

日本では親切で情熱的で派手な「教え魔」に人気が集まります。

 

塾や学校の先生だってそうじゃないですか。

 

でも「教え魔」がたくさんの芽を摘んでいる可能性についてはあまり論じられません。

 

指摘が正しくても強制されれば反発したくなるのが心情ですし、だからといって放っておかれるのは我慢ならない。

 

とかく子どもも選手も扱いが難しいんですね。

 

 

 

オードリーヘップバーンが言いました。

 

I don't want to be alone. I want to be left alone.

一人ぼっちになるのはいやだけど、そっとしておいてほしいの。

 

これと一緒ですね。

 

周りからすればどっちやねん!ですが…。

 

でも、コーチも親も「見る」ことが仕事なんだと、役割なんだと思います。

 

 

 

「ジッと観察し、長所や短所を理解する」「良い状態のときと悪い状態のときを把握する」そして「何か壁や障害にぶち当たって困っているときに、そっと手を差し伸べる」

 

親も同じなんじゃないでしょうか。

 

親の本質は「添え木であり黒子」、そのためにはまず親は「子どもを見る」んです。

 

コーチも給料もらっているお仕事だからアピールしないといけない。

 

情熱的で派手に教えまくっていれば、何かを頑張っているように見えます。

 

しかし、役割が違うんです。それはあなたの仕事じゃない。

 

親は給料をもらいはしないけれど、親の仕事は「子どもをじっと見る」ことです。

 

そしてそっと手を差し伸べる。

 

 

 

「オラオラ!この手をつかめよ!つかんだほうがお前の将来のためだぞ!早くつかめよ!」

 

こんなの言われたらイヤでしょ。

 

でも多くの親が言っています。

 

一生懸命頑張っているのはわかるし、給料ももらわずにやっているんだから大変だと思うし、子どものためを思ってのことでしょう。

 

でもそんなだから伝わらなくて、伝わらないことにイライラして怒る。

 

「もう知らないわよ!」とか「勝手にしなさい!」なんてね。

 

でもホントは「知らないわよ!」も「勝手にしなさい!」もできなくて、またすぐに戻ってきて今までと同じやり方で手を差し伸べる。

 

「この手をつかめよ!つかんだほうがお前の将来のためだぞ!」ってね。

 

 

 

手を差し伸べてもらったら感謝すべきだと思います。

 

でもね、子どもにとってはもうウンザリなんですよ。

 

あなたが主役になって手を差し伸べられるのはね。

 

親子の関係で子どもの勉強を見るとき、親は脇役なんです。

 

主役は未熟だけど子どもなんです。

 

力があるほうの脇役が自覚してその力量を駆使して主役を育てるんです。

 

「成績がいい子の親でございます!」なんて自分がスポットライトをガンガン浴びてどうするんですか!

 

主役だからって子どもに直すところがないわけありません。

 

でも、いろんな人が見ている前で「手取り足取りなんてことは絶対にしない。それをやったらさらし者」だからね。

 

力のある主役よりもわかっている脇役だとしても、子どもはちゃんと扱ってやりましょう。

 

足りないところだらけだけど1つの人格としてちゃんと子どもを認めて向き合ってやるんです。

 

 

 

本当の意味で向き合うと「話し合い」ができます。

 

それができているならば、親が子どもをちゃんと扱っている証です。

 

指示したり指摘したりという一方的なものだけだと、それは話し合いとは言えません。

 

指示指摘だけの関係は主役が親になっていることの証です。

 

話し合う、それはみんなできているように思っているけれど、意外とできていないんです。

 

あなたがしているのは話し合いではなくて指示なんじゃないですか?