- 吐息雪色 (メディアワークス文庫)/綾崎 隼
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妹と二人で生きてきた佳帆と
4年前に最愛の妻が失踪した葵依の
喪失と再生の物語。
本当に『喪失』して
『再生』していく。
ただの恋愛話で終わると思っていました。
葵依に佳帆が一目惚れして、
たまたま葵依に辛い過去があったってだけの。
佳帆は両親を亡くしているので、
だから共感するだけなんだと。
でも佳帆の心にははっきりとした闇があって、
それは葵依と良く似た闇で。
だから二人の物語は少しずつ動いていく。
二人の距離が明らかに近づいた時、
佳帆が語る真実。
それが佳帆の闇。
でも二人の『喪失』は切ないけど悲しいとは思いませんでした。
『再生』の優しさが温かい気持ちになりました。
ずっと立ち止まっていた二人が
前を向いていこうする物語。
『蒼空時雨』
『初恋彗星』
『永遠虹路』
この3作に続き、
今回も舞原家が絡む話。
容姿はいいけど、
どこか不運な舞原家。
それがかなり深刻な気がします。
でも、幸せになってほしいと思う、
そんな家系の話。
きっとまだ続きます。