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分譲用太陽光発電がかなり普及してきてますが、過積載でありながらもおかしな設計が見受けられます。
参考になれば幸いです。(低圧物件について述べてます)

 

・パワコンが引込側集中配置でない
 PVケーブルが短く配線できるのでという施工側の主張がありますが、分散配置は電圧上昇抑制がおきやすい。過積載ならば致命的。

 

・ブレーカの容量不足
 49.5kWシステムで見ると、三相で175A、単相で250Aというのがまだまだあります。
 これはブレーカー費用をケチるためです。
 5月の超快晴時には正午前にトリップします。

 主幹を漏電、パワコンをサーキットにするのも費用をケチるためです。この案件はとても多いです。
 私は主幹をサーキットブレーカ、パワコンを漏電ブレーカにすることをお勧めしてます。地絡切り分けをしやすいので。
 あと、SMA9.9kWでパワコン50A漏電ブレーカを感度電流100mAにしないのも×です。

 (低圧49.5kW仕様の主幹ブレーカ容量の目安)
 三相システム:主幹225A
 単相システム:主幹300A(300Aでも環境条件によりトリップするケースがあるようです)


・ストリング配線
 横配線が原則です。コの字も許します。ですが、発電に超不利な縦配線がかなりあります。
 南から二シマ目以降の最下段に横一線の影がさされば一挙に発電量が低下します。ありえません。
 東または西に影がある場合はコの字配列するとスマートです。
 PV線の効率的引き回しも考慮した設計が望まれます。


・シリコン系モジュールが縦長設置配列
 東西が狭い土地で枚数を稼ぐためよくやるテクニックですがNGです。横一線の影がさされば一挙に発電量が低下します。
 3つあるバイパスダイオード(BPD)の動作が増え故障しやすくなります。BPD故障すればホットスポットだらけになるかも


・発電モニタを設備していない。またはレディでない

 いまどき発電モニタが無い物件はヤバイです。
 せめて、すぐに取付できるようにパワコンからの通信線は配線済み(レディ)にすべきです。


・発電モニタの電源は別系統にする
 三相物件なら定額電灯を別に契約するので初めから別系統なので安心。
 (いるんですよ。定額電灯を契約せず、低圧電力からダウントランスでつなげるせこい人が。この場合は主幹ブレーカがトリップすると発電モニタも見れなくなります)
 単相物件だと、主幹から分岐して電源を得ますが、主幹ブレーカの1次側から取得すれば、主幹ブレーカがトリップしても発電モニタの電源は生きています。 ただしこのような設計をしている案件はマレです。
 
・パワコンケーブルが長い・細い
 9.9kWパワコンなのに8sqというのがあります。
 一応、電力会社のエクセル計算表で電圧降下Δ2V以内をクリアしたとか(;'∀')ありえません。極力Δ0Vに近づけなければ電圧上昇抑制のリスクです。

 

・引込ケーブルが細い
 過積載でない49.5kW案件はCVT 60SQでもよかったですが、過積載だと100sq標準ですね。この点三相システムは余裕があるので電圧上昇抑制に有利です。

 

・埋設配管がよい
 施工費を安くするためですが、私はフレックス管埋設を標準としたい。
 草刈時に引っかけて転倒したり、誤って切断する可能性があります。
 また、防護管が紫外線で分解され20年モタナイ気がします。


・機器接地
 接地自体されていないのが意外にあるかもしれません。(IV線のコストをケチる)
 等電位ボンディング接地が雷対策で安心です。

 

・架台
 JIC C8955 2017準拠が望ましいですが、コスト面の課題が。
 架台が課題(笑)

 

・フェンスがやわい

 アニマルフェンスは使ってもいいですが、扉もアニマルフェンスでは格好がわるい。

 ツタが這って重みで倒れるリスク。