ある夏の日の陽炎まだあどけなかった頃、 ゆらゆらと漂う陽炎をこの手につかみたくて 何度も試みたものの、 結果やはり思うようにならなかった。 それは じりじりと陽射しの照りつけるある夏の日の事。 けれども それをつかめるはずがない。 年頃になり、あらゆる事を知り その姿にふと気付かされた時、私は 自分自身の成長を肌に感じた、確かに…。