太朗が華の部屋から出て来た。

ん?何してたんだ??えー?

朝早く起きているだけでも珍しいのに、華の部屋に何の用があったんだろう??
そう思っていると、太朗が台所にやって来た。

俺は来月、この家から居なくなるやろ?
だから家族の記録係は、華に任せようと思うねん。
ちょっと小型やけど、ええカメラやねんで。
俺が居てるうちに教え込まなあかんな照れ


太朗はカメラが好きで、大学時代はずっとサークルに入っていろんな物を撮影していた。
アルバイトで結婚式やお店の宣伝写真を撮影することもあった。

というか
カメラに夢中になり過ぎて留年した笑い泣き


そんな太朗だから、家族写真はもちろん、親戚の集まった時も彼がいつも撮影していた。
そのお役目を華に任せようと思ったらしい。

写真はええで。
あいつもちょっとは、自分を表現したらいいねん。

おっと〜爆笑
太朗さん、ええところ突いてくるやんニヤリ


私も常々 気になっていた。
華はインプットするのは得意だけど
自分を外に出すって苦手だろうなって。
それに長い間、そんな機会もなかったもんね。


そんな話をしているうちに、華が部屋から出て来た。
例のカメラを手に持っていた、

太朗、これなに??びっくり

あ、お前にやるわ。
そのかわり、教えるからしっかり覚えろよ。


ええ兄妹やんラブ
と、思って華の手元を見たら

ええーーーー!!!ポーンポーンポーンポーンポーン
結構、ガチの装備やんガーンガーンガーンガーン
それ、あげちゃうんだびっくりびっくりびっくりびっくりびっくり



華も驚いていた。
というか、ビビっていた。
こんなん、無理!!
難しいってーーーーえーんえーんえーんえーん


太朗はあまり物に執着しないので、
どんな高価な物でも、手放す時は潔い。

ええから、ええからウインク

ちょっと羽振りのいい親戚のおっさんか!!と
思わず突っ込みたくなる。

音譜音譜音譜音譜音譜音譜音譜音譜音譜音譜音譜音譜音譜音譜

太朗は学校には行かなかったけど、外の世界との接点は多かった。
行動範囲の狭い華にとって、太朗の持ち帰る世界はとても刺激的だった。

ほんまはあかんと思うねんけど、太朗の話をきいてるだけでお腹いっぱい照れ
自分が体験しなくても、やったような気になるんやもん。


そして、太朗独特の考え方は
今の華のお手本にもなっている。

ずっと読んでくださっている方はお気づきだと思うけど、太朗は本当に自由。
そして何よりも自分の感覚に正直だ。

自分の感覚重視だから決断もスピーディー。
そして伸び伸びと自分が選んだ場所で
楽しむ姿は、ガチガチ思考の華に
こんな生き方も有りかもしれないと思わせたようだ。

少しずつ肩の力が抜けて
本来の姿に戻っていく華。

いや、華だけじゃない。
私も主人も影響を受けたと思う。

我が家に新しい風を吹き込んだのは
紛れもなく太朗だ。

きっと奴が我が家に居なければ
とてもつまらない生き方をしていたかもしれない。


トリックスター

私と華は太朗のことをそう呼んでいる。



ちなみにトリックスターとは⬇︎

✳︎時に悪意や瞋恚を持って行動したり、盗みやいたずらを行うが、最終的には良い結果になるというパターンが多い。抜け目ないキャラクターとして描かれることもあれば、乱暴者や愚か者として描かれる場合もあり、両方の性格を併せ持つ者もある。文化的に重要な役割を果たしているとき(例えば、火を盗むなど)や神聖な役割のときでさえ、おどけてみせたりもする。文化英雄であると同時に既存概念や社会規範の破壊者であり、あるいは賢者であるが悪しき要素を持つなど、一面的な定型に納まらない存在である。

〔ウキペディア大先生より引用しましたドキドキ


そうなんです。
新しい風を吹き込んではくれるんですけど
同時に結構災いも運んでくるんだなぁえーんえーん

そして、めっちゃうるさくてウザいんです笑い泣き笑い泣き