私は山奥のど田舎で、

祖父母と父母、兄と私という、

3世代家族の中で生まれ育ったんですが、


高校入学と同時に実家を離れても、

40代になってもなお、田舎特有の噂話のトラウマ、嫁姑のトラウマに囚われてました。



実際に私の祖母は、

裏表が激しく、噂話も大好きで、

嫁である私の母にも嫌味を言うような人で、

それが怖くて仕方なかった。

なんなら、孫の私にも、

ヒステリックになる人。



だから、

私は田舎も、嫁姑も、

まっぴらゴメンだ!!と、

ずーっと思ってきたし、

実家の周りの人間関係とは

できる限り距離をとってきました。



それが、

未来の夫となる彼に出会い、

私のそのトラウマを解消する時がきたと、

思うようになりました。



私が嫁ぐ先は、

農業が盛んなところで、正に田舎。

長男であり、うちの父母に比べたら高齢なお父さん、お母さんが同じ敷地内に住んでいる。

近所や親戚との関係も濃い。



私がトラウマを抱えた

実家の環境にとても近い。






以前の私であれば、

拒絶反応が出る。



それなのに、

今回私の中から意外な反応が出て、

私自身が一番驚いています。



彼と出会ってから、

自分たちの相性の良さというか、

呼吸するように一緒に居れる関係に、

自分たち自身不思議な感じがしたし、



結婚の流れになるのも、

とても自然だったんだと思うけど、



私が彼と結婚したいと思った時、

結婚しようと決めた時、



それは、

彼のお母さんのエピソードを

聞いた時だったんです。



彼にとっては、

何気なく当たり前のような

お母さんのエピソードだけど、



私にとって、

それはとても愛情深く、

優しさに溢れたエピソードで、



深く感動して、

「この人の家族の一員になりたい」と、

静かに、でも強く思ったのです。



この人を育てた家族なのだから、

当たり前っちゃ当たり前な気もするけど、



そこには、

私がこれまでの人生で、

求めていた何かがあり、

自分の中に眠っていた

愛情の源泉に触れる感じがしたのです。



これまでと言えば、

自分の思ったように全てしたいし、

人の意見より、

自分の意見を優先し、

我を通すのが当たり前だった私。



自己中心的で、

身勝手極まりない私が、



そんな自分を全て覆してもいい、

彼や彼の家族の考えを大切にします。



という感覚になったことに、

私自身が一番驚いています。



感覚としては、

真逆に舵を切り始めた感じ。



依存させるでもなく、

突き放すわけでもなく、

大きな愛情の器にポンっと入り、

一人一人が大切な人として扱われる。



私は素晴らしい人と、

素晴らしい家族と出会ったんだなー

ってしみじみと思い、



その家族の仲間になれる喜びを、

静かに噛み締めてます。



とても天然で、

2人でいる時はいつも私がツッコんで、

笑い転げてる私たちなんですが、



結婚や家族になっていく

その経過を経て、

話し合いを積み重ねるほど、

そこに信頼と尊敬が生まれて、



私は未来の夫と、

その家族をどんどん好きになっていく。



あなたに一生ついていきます。

なんて、私の口から絶対に出ることのない言葉だと思ってたけど、



その愛らしさと

頼もしさの両方を持つ

彼の大きな背中に、



自然とその言葉が出た。



先がどうなるかなど、

きっとどうでもいいことで、

ただただこういう気持ちや毎日が、

一枚一枚積み重なっていったらいいな。



私の人生には、

感謝している出会いが

いくつもあるけれど、



この出会いはきっと、

最上級の感謝を連れてくる

気がしてる。




チエミ