外の世界に敵がいるか、いないか。



そんなことを

考えたこともない人にとったら、

ビックリすることかもしれないけど、



生きにくさを感じてる人って、

自分を取り巻く世界に生きる人たちが

敵か、敵まではいかなくても、

味方ではないって思ってる。



いつも

自分の考えや感情、

言動全てにおいて「否定される」可能性と、

大事な人が攻撃される可能性を帯びている。



「丸腰のままでは危険すぎる」

世界の住人なんだよね。



自分のこの意識ってさ、

当たり前過ぎて当たり前だから、

普段は気付かない。



だけど、

安心しきって生きてる人に出会って、

自分の感情を揺り動かされて初めて気付く。



とにかく最初は

ポカーンと口が開いて呆気に取られる。



「え、危ないよ」ってなるww

マジで、どんな世界に住んでるの、私…笑。



私の日常的なところで言ったら、

「その人をちゃん呼び!タメ口!危険過ぎる!その言葉のチョイスは危険過ぎる!」

って、よく反射的に思う。



年上にはもちろんだけど、

年下や同い年の人にさえすごい抵抗を感じる。



だけど、

ケロってやっちゃう人いるじゃん。

常識的かどうかという議論は置いといて、

なんかすごいリスペクトを感じる。



そーゆー人ってさ、

なんか安心感を醸し出してるでしょう?



だから、

その人の醸し出す安心感に、

少しずつ緊張が解けて、

理解できるようになっていく感じ。



真似をしてやってみるけど、

めちゃくちゃ怖い。

表面的に真似てもダメなのよ。



深いところで安心している人と

いつも不安を感じている人が、

行動だけ真似たってダメなわけ。




私はとにかく、

ビクビクした子供だった。

「とって食わないよ」って言われるくらい、オドオドして、よく知らない人を恐れてた。



全然知らない人に

怒られるって、

常に思ってたしね。




他の子供たちが

なんで安心していられるのか、

全く理解できなかった。




内弁慶の外地蔵。



私は家庭内ではわがままな暴君の末っ子。

だけど、外に出たら何も喋らない子だった。



その原因を突き詰めて考えていくと、



家庭内(特に祖母)の日常会話が、

陰口のオンパレードだったこと。

あと、母が人との交流を好まなかったこと。




うちに人が遊びに来たもんなら、

私は自分の部屋に逃げ込んだ。

まだ帰んないのか、と、

時々覗いては、敵意を感じてた。



特に、月に一回来る

父の自営業の担当会計士さんを

謎に敵視してた。



のちにね、

その会計を私が担当することになり、

月一のミーティングも私と会計士さんでやるようになったんだけど、全然楽しいわけww



今考えると、数字の苦手な母には、

毎月のテストのような苦行だったんだろうなと。だから、その雰囲気が漏れ出して、子供には「母をいじめる敵がきた」になってたんだろうね。




拗れ散らかした祖母と母も関係性が悪くて、

祖母からも母を守らなきゃいけないし、父が誰かを家に連れてくると大変だから、母を守るためには、私の強烈な敵意が必要だったんだよね。



母が可哀想だったから。

少なくとも私の目には可哀想に見えてた。



大人への敵意。

身近な世界への敵意。



常に緊張の中生きなきゃいけない。

敵の存在に目を凝らして生きる。







ふと気付くわけ。

安心して生きてる人には、

全然敵わないって。

だって純粋にかわいいもの。

そーゆー人は、老若男女関係なくかわいい。




私も安心して生きたいって。



肩の力を抜いて生きたいって。




私もかわいい婆さんになりたい。

ひねくれて、

憎まれ口を叩いて、

家族に疎まれて死ぬのは嫌だからね。







本当に世界に敵はいるのか?

敵か味方、そんな概念が必要なほど危険な世界に住んでいるのかな?



たとえ、事実そんな世界であったとしても、

自分の世界だけは敵、味方なんて概念をぶっ飛ばしたい。



私の大好きな本。

「モリー先生との火曜日」からの一節。



“この日、モリーはみんなに実験をやってもらうと言う。ほかのクラスメートに背を向けて立ち、相手が受け止めてくれることをあてにして、後ろへ倒れるのだ。しかしたいていの者は気後して、ものの10センチも動かないうちにやめてしまう。みな照れくさそうに笑うばかり。


ところが最後に、痩せた大人しい黒髪の女子学生

ーーーいつもたっぷりした白のフィッシュマンセーターを着ていた子ーーーが両手を前に組み、目を閉じ、リプトン紅茶のコマーシャルでモデルがプールにとびこむのと同じ感じで、少しもひるまず倒れかかった。


一瞬、床にどーんとぶつかるかと思った。しかし、すんでのところでパートナーが頭と肩を受け止め、ぐいっと引き起こした。


「おーっ」と叫ぶ者。手をたたく者。


モリーはようやく笑いを見せる。そして、女子学生に向かって語りかける。「君は目をつぶっていたね。そこが違っていた。目に見えるものが信じられなくて、心に感じるものを信じなければならないときがあるんだ。他人から信頼してもらうには、こちらも相手を信頼してかからねばならないーーーたとえ自分が暗闇の中にいようと。倒れるときでも」


手垢でちったなくなって、

ボロくなっちゃった。


これ、左下が頭。

暑い…と寝床からはみ出て、

頭突きスタイルで寝てるw



ツィエミ。