何もことが進まないとか、

どうも思うようにいかないとか、

自分のテンションが上がらないとか、

そんな時期が私にはあって、



気持ち的に焦るけれど、

結局は何もできなくて、

周りの人の進んでいく姿を見ては

比べてしまう。



こんな時、

私は自分の殻に閉じこもる。



で、今がまさにそんな時期なんだけど、

昨日気付いたことがありまして。




それが、

今は何も決めたくない。

今は何も責任取りたくない。

そんな自分がいること。



明らかにプレッシャーにやられてる。

自分のやりたいではなく、

やらなきゃに縛られて身動きが取れない。



今ね、

何の目標も決めたくない。

目標を決める自分と

達成できない自分がまるで、

赤い糸で結ばれてるかのように思える。



「自分で決める」

これ、本当に大事だと思うし、

人生を自分らしく生きるのには

不可欠な要素だけど、



自分で決めたくない、

決めるほどの自信がない時期ってのが、

人にはあるんだよね。



がん治療を決めていく時、

提案や施すのはお医者さんだけど、

決めていくのは自分で

受け取るのは自分。




自分がちゃんと納得して

治療に臨むことが、

その後の人生の「生きやすさ」に

めちゃくちゃ影響するのは確かだし、

私もその大切さをいつも言うけど、



決めるほどの自信がない

ってことだってあるよね。

むしろ初めてのことで、

自信なんてあるわけがない。



謎に、

私はこれに関しては、

自分で決めたと言える。

それがどうしてできたのか、

よくわからないけど、

その時はできた。



人生の中での数少ない決断の一つ。



だけど、

それができない時期ってのがある。



そのことに、

昨日気付いたんだよね。



決断できるほど

「心のエネルギーが十分ではない」時期。



この時に、

何を決めようがことは進まない。

で、不安や焦りばかりが募る。



さらに言えば、

決めたのにできない自分に

絶望して自信を失う。




むしろこの時期に、

何かを決めてはいけないくらい。



でも、

人生の時間は刻々と過ぎるし、

自分だけ取り残された気持ちになる。

そんな悲しみを抱えた自分がそこにはいる。



その自分を大事にして、

見守ってあげること。



今の私は、

何も決められないし、

決めてはいけない。



まずはそれを認めること。



周りの人はきっと言うよ、

「まずはちゃんと自分で決めないと」って。

「カーナビには目的地を入れないと」って。



そんなのはね、

耳にタコができるほど聞いて、

百も承知だと思う。



その言葉を聞くたびに、

「そうだそうだ。」って深く頷いて、

目標決めなきゃって焦って、

テキトーにとってつけたような

目標を決める。



そんでできない。

さらに自信を失う。

幾度となく繰り返してきた事実。



このループ。

これね、意志が弱いからじゃないんだよ。

本当は決めたくなかったのよ。



決めたくないのに、

決めなきゃいけない気がして

形だけ無理くり決めてる。



本当の意味で、

自分で決めたとは言えないよね。

そりゃ逆効果。



今の私にできるのは、

決めるほど心のエネルギーが十分ではない自分を認めて、許すこと。



決めたくない、

責任取りたくない自分を

認めて、許すこと。



自分の心が動き始めるまで、

何も決めないと腹を括ること。  



がん治療とかだとね、

そんな流暢なことは言ってられないよね。

難しい判断をすごいスピードでしなきゃいけないからね。



でも、

命がかかってるからと言って、

人に迷惑をかけたくないからと言って、

人は一番いい判断ができるとは限らない。

力強くなれるとは限らない。



逆にプレッシャーに押しつぶされる人の方が多いかもしれないよね。



そんな半ば強制的に

決めさせられる状況の中で、

決断と結果に押しつぶされそうな中で、

それでも自分を見失わずにいる方法は、自分との対話しかないよ。



きっとさ、

本当は決めたくなかった自分。

責任を誰かに押し付けたい自分。

怖くて泣き叫びたくなる自分。

歯を食いしばって頑張る自分。



いろーんな自分が出てくる。

そして、過去の決断の結果が、

今現実として目の前に現れるけれど、

許してあげること。



許したり、許されると、

肩の力がス〜また抜ける。

今はそれで十分なのです。



鞭を打ち続けても、

走り続けられる限界は決まってるし、

肩の力を抜いたら、

今の景色を楽しめる。



弱い自分を許すことが、

「甘え」のように感じることもある。

でも、「甘え」を必要とするほど、心のエネルギーが枯渇しているんだよね。



「甘え」を許さない風潮があるけれど、

甘える時期があってもいい。

きっと甘えられる環境をくれた周りの人に、感謝の気持ちが湧いてくるし、次は誰かの「甘え」を受け取ってあげたらいい。



「甘え」を許さない風潮って書いたけど、

一番許してなかったのは私だよ。



めちゃくちゃ甘えてるくせにねww



自分一人が何かしなくたって、

世界は何事もなく動いていく。

いい意味で、それを信頼する。




またエネルギーが十分にできたら、

目一杯参加してけばいい。



齋藤智恵美