言いたいのに、大きな声で言えないと思ってたこと。

苦しんで悲しんでいる人がいるのに、言っちゃいけないと、自分に圧力をかけてたこと。

私は乳癌になったとき、
はっきりと聴こえた深い肚からの声に、歓喜したんだ。

「その道は違うよ。もっと自分を愛して。」


私を助けに来てくれたんだ…。
って、

嬉しくて泣きたい気持ちだった。


だからね、癌細胞を悪者に思ったことがなくて、ただただ生きてる細胞の一つだと仲間のような気持ちでいた。

私の肚からの声を裏打ちする、癌が悪者にされない価値観をずっと探し続けてた。


さやちゃんが言ってくれてる。

世の中には
癌を治す術が
たくさんあるのに、


わたしはわたしの課題を
乗り越えないことには
効力はないのよね。


本当にそうだと思う。
いずれは身体の中に宿る自分自神を救い出さなきゃって。
病気が治っても、
亡くなってしまっても、
そこで終わりではないって。


私は抗がん剤や手術、
放射線の治癒もした。

でも、その時にね、
「犠牲にしてごめんね。ちゃんと生きてくね。ありがとね。」って、
思ったんだ。

手術で取り除いたがん細胞を見て、
「ほらっやっぱり可愛いラブラブ
って思ったんだ。


じゃあ大切な人が癌だったら…


「色々と教えてくれてありがとう。でも、どうか大人しくしててね。この人をまだ遠くへは連れて行かないでね」って大切な人の体に宿る癌に懇願する。




さいとうちえみ